第70話 ちょっと待てウェイト
優しい声で励ましてくださった皆さんのおかげもあって腰は回復した。で、腰に関係するのかしないのか。今日は体重の話である。
私は数年前、体重が四十八キロまで落ちた。周りは皆、心配な顔で見るようになり医者は食欲が増進する薬を出した。結果、直ぐに六十数キロとなった。その後、少し絞り五十キロ台半ばで過ごしてきた。
ところが何がきっかけなのか分からないのだが昨年、暮れ辺りから体重は増加の一途を辿り、現在、六十三キロである。身長が百七十三センチ以上あるので多分、標準体重くらいなのだろうし二十九インチのジーンズも入るが、裸で鏡の前に立つと締まりのない体型が映る。
そういえば最近、何かと食べてばかり。これではいけない。元に戻そう。
報告だけでは詰まらないので序でに太って身を以て知ったことを記しておく。
先ず体重が増えると重い物の取り扱いが楽になる。
五十キロの私が単車に乗ると非常に運転が危うかった。降りての押し引きもままならない。いつ倒すかと気が気でない操作になる。しかし今は思いのまま操縦可能で駐車場などでの取り回しにも気を遣うことがない。米袋を持ち上げることなども容易だ。相撲取りが体を大きく保とうとする気持ちが理解出来る。
次に行こう。
増えた分の肉は確実にあらゆる物の重荷となる。
恐縮だが、また単車を例に出す。五十キロの私を乗せた小刀が信号待ちから全開加速すると前輪を持ち上げそうな勢いと共に回転計の針が恐ろしい速さで上がり、注意していてもレッドゾーンに突入することも珍しくない。ところが装備込みで六十キロ代後半になった私が跨ると、大人しくなったように発進し回転計の上昇も穏やかだ。
近年の自動車レースでは優勝した車体には次戦以降、十キロから三十キロのウエイトハンディ、重りが搭載されると聞いたような気がする。でかいクルマに、それで充分なのだから二輪車に十キロ以上は相当な重荷だ。
二百五十、クォーター程度の非力なバイクを駆る諸君、運転、取り回しを楽にしたいなら太ろう。少しでも性能を引き出し速く走りたいなら痩せよう。勿論、燃費にも体重は影響するぞ。
言うまでもないがバスに乗っても電車を利用しても体重増加分のエネルギーは余計に消費される。運賃は本来、荷物込みの体重に比例すべきだ。改札に体重計を設置して自動的に、これ以上は述べるまい。
さて、考察が終わったので早速ダイエットに取りかかろう。明日から、いや明後日から。。。
あ、体重増加はチョコボールの所為かも。銀のエンゼル二枚、出たし。
チョコボールの話
「虹色のエンジェル」
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