雲の上はいつだって晴れてる

@ancell2046

第1話 そして伝説へ

ずっと夏でずっと夜、だけどたまに陽が昇る、好きな時に歌っていいし、道路のど真ん中で踊ってもいい、パーティに終わりが無いかわりに、寝ててもいいしヤッてたっていい、みんな曜日の感覚なんかとっくの昔に置いてきてる、ホットドッグが毎日2個まで無料で食えて、毎日花火が上がってる、そんな国があったら最高だと思わないか?



天国、楽園、桃源郷、シャンバラ、ユートピア、呼び方なんか何だっていいさ、そんなもんに意味は無いし、みんな好き勝手好きなように呼んでる。



2019年11月13日、俺は日本を発った。とりあえず東南アジア周辺でブチかましてやるかって感じ。



行きの飛行機内で気付いたんだがこの日は親父の誕生日でもあった、ついでに弟が描いた絵が来年のカレンダーに使われたとかでそれも込みで祝うから庄屋を予約したからお前も来れたら来いと母親に言われたが、俺がバンコク行きの航空券を取った後だったから行かねーとだけ伝えた。



俺の育ってきた家庭環境を大雑把に説明すると、わりとライト目にデバフかかってる。

多少特殊で結構貧しい、次生まれるなら金持ちの家がいいなーと漏れなく毎日思ってる、駅と家の間の移動中俺が考えてるのはそれとタワマンに住みたいなーの2つだけだ、とてもシンプルな脳だ。



金ってゆうのはもはや人間のバッテリーみたいなもんで、飯を食わなかったり水を飲まなくても人は死ぬが、金が無くても人は死ぬ。

精神から少しずつ死んでいくんだ。

そんなのはいやだ。



自分の置かれてる環境をポジティブに考えるとすれば、俺には七光りのボンボンじゃ絶対に達成することのできない、一代で財を成すとゆうチャンスを与えられてるとゆうことだ。

めちゃくちゃカッコいいし、めちゃくちゃ魅力的だと俺は思う。



豊臣秀吉も農民から天下統一を成し遂げたし、可能性が低いってことは、つまりゼロじゃないんだ。



勝てば生きるし、負ければ死ぬ、戦わなければ勝てない。








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