ふとんがふっとんだ
老犬
第1話ふっとんだ
「寝ろ!寝ろ!寝ろ!ふ・と・ん・で寝ろ!寝ろ!寝ろ!」
茶の間の誰もが肩を耳まで釣り上げるであろう爆音でのコマーシャル
「要は印象に残ればいいんだろう?楽勝さ、これで売り上げが伸びれば俺たち大金持ちだぜ、お前もう何買うか決めたか?」
何て奴だ...幾ら売上が芳しくなかったからってこんな奴に頼ることなんてなかったんだ、街の布団屋如きが、調子に乗った罰か?
Aは続けざまにこんなことまで言い出した
「俺はまず家を買うぜ!それからな...」
軽くAをあしらい、私は寝室に早足で飛び込んだ。
布団に寝ころび今回のコマーシャルの失敗について考えてみるが、結局のところ遅かれ早かれ今のふとん業界じゃ小さい店から潰れていくのがむしろ自然というところかもしれない、その昔は人間は布団とともに生活し、夜をともにした言うらしいが今じゃそんな人間も減りつつある。
総てはあの事件が、このABふとん店のピンチを引き起こし、人類とふとんの間に深い亀裂を産んだのだ。
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