第64話 顔合わせ

バルト宰相、アーサー近衛騎士団長との話し合いが終わった後第三厩舎の執務室に戻り朝食用で準備していたパンを果実水と一緒に食べて執務室の隅に置いている椅子を執務席の前に並べる


「準備が早く出来たので最近出来ていなかった木馬練習をするかな」と独り言を言いながら木馬に跨り練習を行う。一週間程騎乗練習を行っていなかったので身体が固いのと筋肉痛が直ぐに来て痛いがセバスチャン自身が心地よい痛みとして感じている


木馬練習を続けているとノックと「失礼します。よろしいでしょうか」の声が聞こえ

セバスチャンは「どうぞ」と伝えると第一厩舎スタッフのパンコとハンゴーが入室してきた。二人は執務室の前で「ギシギシ」と部屋の奥から大きな音が聞こえて来たので気になっていたが音が治まる様子が見えず第三厩舎のスタッフも気にせず業務を行っているのでノックを行い入室した「セバスチャン統括厩舎長様の命により第一厩舎所属パンコ、ハンゴー二名参上しました」


「こんな格好で失礼した。もう終わりなので少し待っていて下さい。今から着替えるのでそこの椅子に座って待つように。後で第二、第三厩舎のスタッフも集まるので集合したら改めて話しをするからね」「「畏まりましたセバスチャン様」」と二人は返事をした後、落ち着かない様子で座っている。セバスチャンが着替え終わるとパンコが木馬をじっくり見ているので話しかける「パンコ、木馬に乗ってみたいのか?」「はいセバスチャン様。宜しければ競馬の時の乗り方をご指導頂けたら嬉しいです」「興味があるのは良い事だよ。パンコにはモンキースタイルを覚えて貰うから心配しないで大丈夫だ」と話しをしているとドアがノックされ第二厩舎のミネラル、シザーが来たので椅子に座り待つ様に伝えてセバスチャンは作業を行っているアイゼンとライアンを連れて来て座らせた後、話しを始める



「集まってくれてありがとう。ではこれから新しい事を行うので集まってくれた諸君達はリーダーとして勉強を行いリーダー一名で十名のスタッフを抱え二十頭の馬を管理する体制に変更していき厩舎ごとで預かり頭数が違う所を同じ頭数に変更します。

バラバラに報告を行っていた点もスタッフからの声をリーダーが集めそれを厩舎長に報告を行い纏めた物を統括厩舎長に報告する形に変更します。この形は皆の研修が修了後から行うので各自の努力を期待します」



セバスチャンが一通り説明を終えると第一、第二厩舎のスタッフは動揺したのかザワザワし始めるが第三厩舎のアイゼン、ライアンは今迄通りだなと驚きもしていなかった。少し落ち着くとシザーから質問がくる「俺達は偉くなっても給金が一緒なら一スタッフの方が良いのですがどうなんですかセバスチャン様」

「心配するなシザー。私は皆の動きを見て此処に呼んでいるのだ。リーダーになる資格が無い者は呼ばない。無論忙しくなるがそれに見合う給金を約束する。他の者

もその点は心配しなくても大丈夫だがリーダーの地位に胡坐をかいた仕事をするようになったら他の者に交代になるから心して欲しい。いいかな?


「「「「「「はいセバスチャン様」」」」」」


「次にパンコ、ミネラルの二名は私、そこにいる第三厩舎のライアンとミシェルにモンキースタイルの指導を受けてもらう。習得後は私達と共に乗り役に教えて行くのでキチンと習得して欲しい。これは余談だが王妃様はあの乗り方をマスターされたので早く覚えないと王妃様から弄られるぞ。一番弄られるのは私だがな」


場の雰囲気が少し和み皆に余裕が出て来たので最後に「ここの六名は研修が終了後は別の厩舎に移動してもらうのでそこは勘違いしないように。この事は明日、私が巡回時に各厩舎に伝えるので今日は絶対他の者には伝えない様に。皆、いいかな?」



「「「「「「畏まりましたセバスチャン様」」」」」」



話し終えると早速パンコとミネラルがモンキースタイルを教えて欲しいと懇願してきたのでセバスチャンは二人を木馬に跨らせ基本から指導していくのであった





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近況ノートにも書きましたがいいねを押してくれた方に良かったら一言でもいいのでコメントを書いてくれたら嬉しいです。自己満足の小説を少しでも読みやすく面白いモノにしていきたいです。返信も行いますのでよろしくお願いします


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