第29話 貴族の争いは丸投げにします
重い気分で屋敷に帰り着くが気持ちを切り替えて母上に妨害する貴族がいる話しを
行う為、父上の執務室へ向かう
「母上、セバスチャンです。今、お話を宜しいでしょうか?」
「どうぞ」
返事があり入室する。机の前に立ち飼い葉用の燕麦が粗悪品にすり替えられ納品
されている事をエイダン商会長に話しを行い、商会長から賄賂で動く内通者がいてルクレール家に敵意を持つ貴族の指示に従い動いているだろうと推測し甘い汁を
吸っている者を探し出しますとエイダン商会長と話しをした事とジェニファーと
別れた事を伝える
「それでそんな暗い表情でしたのね。大体想像は付いていましたが・・・その件に
関しては自ら決めた事でもあるのですから気持ちを切り替えなさい。それと敵対
勢力に関しては誰なのかある程度の目星が点いています」
その言葉に対してセバスチャンは「母上、申し訳ありませんが貴族の件に関しては
対処をお願いしても宜しいでしょうか?自分の能力の無さを痛感しますが現状、
これ以上案件を抱えると全てが中途半端になりますので母上のご助力お願い致します」
「分かったわ。貴方は競馬の事に集中しなさい。ルクレールに盾突く愚か者は私に
任せておきなさい。それとセバスチャン、コレーロス侯爵には十分に気を付けなさい
。その名前を出したら分かると思いますが貴方に夫人が近づいてきた本当の理由が
今のセバスチャン、貴方なら答えが出せるはずよ。夫人の件はお願いしますね。でも
会う時には十分に気を付けなさい」
「母上ありがとうございます」
話しが終わった所で母上が鈴を鳴らすとターシャが部屋に来て「お呼びでしょうか奥様」
「ターシャ、二週間後にルイス様がお戻りになられます。私が戻った時に喝を入れたので大丈夫だと思いますが改めて気を引き締める様に各使用人に伝える様に。
それとケビン、ロマン、ダーリアにルイス様が戻る事を手紙で知らせますので明日、
渡しますので各屋敷に届ける様に指示をするように。後、夕食までどの位時間があるかしら?」
「畏まりました奥様。手紙はお任せ下さい。後、食事は十五分程で準備出来ます」
「なら湯浴みをするのでリズを寄越してもらえる」
「畏まりました。セバスチャン様はどうされますか?」
「自室で報告書の作成をするので準備が出来たら呼んでもらえるかな」
セバスチャン挨拶をした後、退室して自室でアーサー近衛騎士団長に提出用の書類
を作成が終わると同時にアンアが食事の準備が出来ましたと伝えてきたので食堂に
向かう
食事に向かうとエリータ居るのは当然なのだが何故かミソラルが来ており二人で楽しく会話をしていた
「あらお兄様、今日はお早いお帰りで何かありましたか?」
「ああ、仕事の事で馬具商会に商談に行ったり母上にご相談があったから早い帰りになったんだ。食事が終わったら書類の続きをしないといけないから直ぐに退室
するから」
その言葉にミソラルの表情が少し暗くなりそれを感じたエリータが「久しぶりに
ミソラル姉さまが来たのだから少し気分転換しましょう。ね、いいでしょ兄様!」
その言葉に今日のジェニファーの事が頭にあるので「少しだけな」と話していたら
母上が来られたので夕食を始める
「ミソラル、久しぶりに会うけど益々綺麗になりましたね。セバスチャンは最近、
仕事ばかりで遊んでくれていないでしょ?私が許すからそこの朴念仁を連れて
街に行きなさい。貴女が良ければエリータも一緒に連れていってね」
「ミカエル様ありがとうございます。楽しみにしておきますのでお願いねセバスチャン」
これは貴族関係を丸投げした分の報復だと思い観念する「分りました。少し調整
するので来週までには連絡します」
それぞれ思惑があるが楽しい食事の時間になった
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