第24話 面接を行う
「何故、公爵夫人が・・・・・」と固まっているエイダン・イルメスに声を掛ける
「すまないなイルメス、今回の事業の長は王妃様で王妃様に断る様にお願いしたら
逆に王妃様が参加すると言い出したので仕方なく公爵夫人が参加する事になった」
かなり恐縮しているが顧客の一人でもあるミカエルなのでエイダンも切り替えて
「ルクレール公爵夫人様何時もお世話になります。今日は宜しくお願い致します」
「エイダン殿、今日は宜しく頼みますよ。これからの競馬を盛り上げていく為の
人員補充ですので其方の人脈期待しています」
お互いの挨拶が終わり厩舎の執務室に設置した椅子に座り準備を行う
まずこの世界の履歴書とは各職業ギルドに登録を申し込みした時に記入した自分の
名前、住所、職業ランクが記入されており一番重要なのが職業ランクでギルドから
斡旋され雇用後辞めるまでの評価をS~Fランクで分かれており長期の雇用時は雇い主
が一年に一度、ギルドに評価報告を行い更新されていく。その為ギルドに登録せずに働いたり他の職業から転職した時は経歴を関係なくFランクからのスタートになる
但し低いランクで雇用しても実力があったり成長が早い時には雇用主が評価した時に限りランクを上げる事が出来る(評価していても賃金が安く雇えるのでランクを
上げず低評価でそのまま雇用したり一年後の評価まで放置したりと正当な評価しない雇用主が多いのが問題点でもある)
その為に今回は高ランク一名、E~Fランク七名の合計八名を雇用予定にしているが
条件を満たさない時には追加募集を行うでアーサー近衛騎士団長と話が済んでいる
同様の話を母上にも行い「任せなさい!」と力強い?言葉を聞き不安を感じるが人を見る目は確かなのでお願いする
今回は男性十名、女性五名、合計の十五名の面接が始まる。進行はエイダン殿が進める「では今より面接を行います。番号を呼ばれた方から入場して下さい。では一番の方どうぞ」
エイダンは馬具商会の商会長でもあり牧畜ギルドのギルド長も兼ねているので面接者の紹介、経歴、ランクまで伝えた後、応募者が自己アピールを行いミカエル、
アーサー、セバスチャンが志望動機、世間話等を行い終了していく
「私は十五歳から今までプレート侯爵家の厩舎作業を行っていました。今度結婚するので応募しました」
「今まで家で牛の乳絞りや餌あげ放牧位しかした事ないのですが成人になり家を出ないと行けなくなりましたので応募しました」
「野生馬を捕まえてイルメス馬具商会に売ったり牧場の牧童として仕事をしていたので直ぐに仕事が出来ると思っています」
「私の家は代々羊を飼っていて羊と共に色々な土地に行き羊と共に生活をしていましたが兄が家を引き継ぎそのまま手伝えたのですが新しい世界を見たくて応募しました」
約三時間で全十五名の面接が終わりアーサー近衛騎士団長、ミカエル様、セバスチャンが其々選んだ番号の人の話しを行うが一~二名の違いはあるが殆どが同じ応募者を選んでいた
「セバスチャン、貴方が選んだ一五番の子の何所が良かったの?」
「ミカエル様、私はあの者の感性の良さをを感じます。歳が十八歳ですが見た目より
かなりしっかりしているのは放牧で各地を旅して沢山の人々や文化に触れて来たから
ではないかと思います」
「セバスチャン、お主もそう思うか。あの娘は見た目よりかなりしっかりした人間に
見えるな。普通なら私達を前にしてあそこまで落ち着き払って話す態度は見れないし余程の経験を積んでいるが根が素直だと思いますがどうでしょう公爵夫人殿」
二人の意見を聞いたミカエルは「あの娘は買いですね。私も其方達と同様な印象を
持っている。もし働きや素行が悪かったら私達に見る目が無かったとなりますね」
セバスチャンの提案でこの場での採用発表は行わず、明日ギルドで個別に発表すると
イルメスが伝え面接を終了する。
「イルメス、では発表の件よろしくお願いします。後、採用者は一週間後から業務
に就いてもらう。初日だけはギルドの者が王城に一緒に連れてまいれ」
「畏まりましたセバスチャン様」
全てが終わりイルメスが応募者と一緒に王城を出ていく
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