百舌はなかない

雷が落ちたような衝撃だった。


体の一番ど真ん中、カマドに入れられた鉄の棒みたいな熱いものが、ズン、と頭の先から爪の先まで入ってきた。


かなしい、うれしい、さみしい、たのしい、つらい、くるしい、もっとたくさんの、もっと全部の感情が、今までの私を否定するみたいに、塗り替えるみたいに埋め尽くして。


ただ、いたい、という思いだけはそのままで。それだけ残して、私じゃなくされた。


ひたすら生きてただけなのに、


いたい思いは残ったまんま。



それでも、

お願いどうか、このままで。

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