クズの群れ

朔立

プロローグ

 この世界は平等だろうか。

 答えは否。現代社会を生きていく上で、それは嫌になるほど思い知らされる。

 けれど、俺は知っている。多分皆も知っている。余りにも当然すぎて考えるのも馬鹿馬鹿しい程の、誰にでも与えられた、たった一つの、平等という言葉を使うにふさわしいもの。

  

 それは、死だ。


 だから彼女も、この世に与えられったたった一つの平等に、救われたかったんだ。

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