第106話 嫉妬の劫火……そして計画
「わぁ! とっても綺麗ね。シャルロッテの聞いていた噂は本当だったのね」
それから暫く後、ようやくシャルロッテの抱擁から解放されたローズは庭園の門を抜けその中央までやって来た。
生垣の薔薇は咲いていなかったが、どうやら庭園内に植えられている花は薔薇だけでは無かったようで色取り取りの季節の花が咲き誇っており、まるでおとぎの国に迷い込んだかの様だ。
「うん! 本当にすごーーい」
庭園の素晴らしさに二人ははしゃぎ暫し時間を忘れた。
こうして庭園の中を散策していた二人だが、突然シャルロッテは立ち止まり「そう言えば」と口を開いた。
「ねぇローズちゃん。さっき聞きたい事が有るって言ってたけど、それって私とホランツ様との事だったの?」
「あっ……忘れてた」
シャルロッテの質問にローズは本来の目的を思い出した。
あまりに濃い時間だった為、すっかり目的を忘れシャルロッテとの散歩を楽しんでしまっていたようだ。
『あっちゃ~途中から本気で忘れてたわ。エレナの行方を聞く為にシャルロッテに会いに来たって言うのになんでのんびり散歩しているのよ。……さて、この子が何かを隠しているのは確かなのよね。下手な事を聞くと喋ってくれないかもしれないし、どう切り出そうかしら? ……ん? ポケットの中に何か入って……?』
本来の目的を思い出したローズは、如何にシャルロッテの口からエレナの事を喋って貰おうかと思案してる内に無意識で腰に手を当てたのだが、それによってスカートが揺れた際に何やらコツンと太ももに当たった。
何かがポケットの中に入っているようだ。
それが何なのかを確かめようとポケットの中へ手を突っ込んだところで思い出した。
『これってあのくっさい奴じゃない。そう言えばフレデリカにお守りだって渡されたんだったわ。シャルロッテが怪しかったらこれを使えって言うつもりだと思うんだけど……。どうしたものかしら?』
ここまでのシャルロッテの動向は怪しい事だらけだったのは確かだ。
何かを隠しているのは間違いない。
だからと言って洗脳されているのかと言えば、洗脳された人間がどんな症状なのか詳しく知らないので断言は出来ないものの、なんだか違う気がする。
隠そうとしている態度も誰かの操り人形と言うより、自分で考えて答えを出していると言う感じだ。
使うべきか、使わぬべきかそれが問題だ……。
ローズはフレデリカが託した意味を考慮しつつ解毒剤を使っていいものかを思案した。
『解毒薬を使うくらい怪しい所かぁ~。え~と、まずは庶民の馬車に詳しい所でしょ。これは誰かに聞いたと言っていたし問題ないかな。次に庭園だけど中はこんなに綺麗だから噂通りで問題無し。修道女が居ない事も説明出来てた。 あとは……ホランツ様の名前で咽た事かしら』
最初は二人の仲を疑ったが、尋ねた際のシャルロッテの態度からするとそれは考え難い。
ならば何故咽たのか? 偶然にしてはタイミングが不自然に感じた。
何を隠しているのかを突き止めようと、あの時シャルロッテが言った言葉を思い返してみる。
『……あれ? そう言えば何か気になる事言ってなかったかしら? 豚の方がマシ? いえいえその前。陰でこそこそ……性格が悪い……。あっ!』
ローズはシャルロッテの迫力で聞き逃していた言葉を思い出した。
『ローズの為だから協力した』確かそんな感じの事を言っていた気がする。
自分の為だと言っていたが、あれだけ嫌っている人間と協力する理由がすぐには思い付かない。
『あの言葉からすると、少なくともシャルロッテとホランツ様は裏で繋がっているのは間違いないようね。それに庶民の事情に詳しいと言うのもホランツ様の事かもしれないわ。だってホランツ様っていっつもフラフラしてて見た目も遊び人風だし。……ふぅ、念の為に解毒剤を使ってみようかしら』
根拠は無いが、なんだか解毒薬を使わないといけない気がして来た。
死なないけど死にそうになる匂いを嗅がせるのは心苦しいが、これは偏にシャルロッテの為。
洗脳されているのなら助けられるし、そうでなくとも疑惑は晴れる。
昨日オーディック達は最近洗脳薬の被害が報告されている事を懸念して、自分を助ける為にあの
ならば自分も大切な親友の為に、あえて
そう、これは全てはシャルロッテの為。
決して内緒で会っていた二人への嫉妬や、くっさい匂いを嗅がされた被害者仲間を増やそうとか、そう言う訳ではないのだ!
確か洗脳されている相手は不意を突かないと息を止められたり逃げられたりするらしい。
ならば……。
「ねぇシャルロッテ。聞きたい事なんだけど……その前に深呼吸してリラックスしましょ。ほら庭園の花々がとってもいい匂いよ。スー―ハーースー―ハーー」
そう言ってローズは脈絡もへったくれも無く大きく深呼吸してリラックスする様に誘導した。
本人的にはとっても自然な演技のつもり。
そしてシャルロッテは基本ローズの言う事は何でも聞く。
「もう変なローズちゃん。でも、それもそうね。スー―ハーースー―ハーー」
疑いもせずにローズの真似して目を瞑り大きく深呼吸を仕出した。
ローズはその隙を見逃さない。
『いまだ!!』
ポケットからサッと解毒剤の小瓶を取り出し、シャルロッテの鼻元まで持って行く。
そして覚悟を決めて瓶の蓋を解き放った。
勿論ローズはもう嗅ぎたくないので顔を背けて息を止めている。
横目でしか見えていないが、瓶から漂う少し毒々しい色の臭気が確かにシャルロッテの鼻の奥へと消えていったのを目撃したので問題無いだろう。
しかしこれは本当に人間が摂取して良い物なのだろうか? と思わなくはないが、昨日嗅いだ際に死にはしなかったので大丈夫だと信じたい。
さて、どんな反応を見せるのか?
ローズはシャルロッテの方に顔を向けた。
「*%#%#%%%#&&%$$#%%&&!!」
一瞬の沈黙の後、シャルロッテが昨日自分が発した物と全く同じ言葉にならない声を発した。
そして、のたうち回るかのように鼻を押さえて苦しんでいるシャルロッテの姿を見てから瓶の蓋をギュッと閉める。
この様子だと誤魔化す為に息を止めていたと言う事も無いだろう。
目的を達成したローズは、ホッと安堵の溜息を吐いた。
「*%#%#%%%#&&%$$#%%&&!!」
目的を果たした事でつい油断してしまったローズ。
蓋を閉めたとは言え、その残り香だけでも強力だった様だ。
息を止めていた反動でつい大きく息を吸い込んでしまい、あまりの臭さに悶絶する。
『くっさーーい! もう二度と嗅ぎたくなかったのに!! ……だけど一応目的は達成出来たわ。あとはシャルロッテの反応を待つだけよ』
ローズは結果オーライとばかりに自分の失敗を怪我の功名と思う事にした。
実際は順番が前後逆の功名による怪我とでも言うべきなのだが、こうでも思わないとやってられないのである。
ローズは固唾を飲んでシャルロッテの反応を見守った。
記憶が飛ぶのか気絶するのか、それともなんともないのか。
「ちょっとローズちゃん! 今のなに? とっても臭かったんだけど!!」
「あれ? 大丈夫なの?」
「大丈夫じゃない!! とっても臭かった!」
シャルロッテの抗議の声が庭園に響き渡った。
見た感じどうやら記憶が飛ぶような様子もないし気絶もしない。
シャルロッテの口から出た言葉は昨日自分がオーディック達に言った言葉を髣髴とさせる。
オーディック達の話が正しければ、この反応は洗脳されていないと言う事だろう。
疑惑が晴れたローズは、アレコレ考えるのを止めて取りあえず正直に謝る事にした。
ただ、洗脳に関してはオーディックに口止めされているので秘密だ。
「ご、ごめんなさいシャルロッテ。今のは頭をスッキリさせるって最近巷で噂のアロマなのよ。良薬口に苦しって言うじゃない。ほらシャルロッテ? どう? 頭がすっきりしたでしょ?」
「え? そうなの? う~ん、そう言えば頭がすっきりした感じがする。なるほど! そう言う事だったのね。ありがとうローズちゃん!」
馬鹿で良かった。
ローズは心からそう思った。
『洗脳されてなくて良かった。それじゃあ次は
ローズは解毒剤の匂いで気力をモリモリ削られた所為で作戦を考える気が失せてしまったようだ。
エレナの行方についてシャルロッテ自身から話してもらうよう誘導するのを諦めて直接聞く事にした。
「ねぇシャルロッテ。聞きたかったの事というのはエレナについてなの……」
「……!!」
エレナの名を出した途端、シャルロッテは息を飲んだ。
この驚き様はホランツの名を出した時の比ではない。
顔を引き攣らせて微かに震えている。
「ど、どうしたのシャルロッテ? やっぱり何か知っているの?」
「し、知らないわ。エレナの
「今、居場所って……? やっぱり何か知っているのね!? 教えてシャルロッテ!」
「あ……。ち、違う、その…あの……」
まだ言葉にしていないエレナの『居場所』について口にしたシャルロッテ。
どうやら一昨日悩みを聞いただけではなく、その居場所についても知っているようだ。
「お願いシャルロッテ。エレナの事がとっても心配なの」
正確に言うと純粋に心配しているのは屋敷で待ってる古い使用人なのだが、ローズとしても主人公が居なくなってゲームが成り立つのか? とか、実は隠れた所でイケメン達とのフラグ立てに勤しんでいるのではと言う心配はしているので間違ってはいない。
しかし、そんな事情は知らないシャルロッテは言葉通りに受け取ってしまった。
ローズはエレナの事を
その言葉を聞いた瞬間シャルロッテから表情が消えた。
そして、その脳裏にはある男の言葉が過ぎる。
『エレナはローズの事を憎んでいる。いつの日かローズを傷付けるだろう』
シャルロッテの目に怪しい光が宿った。
それと共に表情も無表情とは別の物に変る。
「ねぇ? ローズちゃん。そんなにエレナの事が大事なの?」
「え? えぇ、そうね。大事よ。急にどうしたの?」
心の中で『うちの古い使用人がね』と思いながらも、突然思い詰めた顔になったシャルロッテに戸惑うローズ。
だがシャルロッテはその言葉にキュッと唇を噛んだ。
そして、脳裏には先程に続く男の言葉が流れていた。
『俺はただローズを護りたいだけなんだ。だから手を貸してくれないか?』
シャルロッテは男の言葉に頷いた。
全ては大好きなローズを護る為。
「ねぇ、どれくらい大事なの?」
「どれくらいと言われても……。まぁ家族みたいなものだしね」
これも古い使用人の言葉だ。
だがこの言葉に関しても、ローズは前世において師匠である爺ちゃん先生の元、兄弟子や弟弟子含めて同じ門下生の仲間全員を家族だと思っていた事も有り、そんな体育会系なノリで屋敷の使用人達は自分の家族と同然と思っていたので、今の発言は間違ってはいない。
しかし、これが決定打となった。
「!!」
……家族!
他家の貴族令嬢である私には絶対に言って貰えない言葉!!
許せない! エレナは敵なの! ローズちゃんに危害を加える敵なのよ!
騙されているなんて可哀そうなローズちゃん。
私が助けてあげるわ。
男は自分の事をドライだと名乗った。
それは今まで自分達を欺いていたと言う事だ。
そんな男と一度は同盟の約束を交わしたシャルロッテだったが、自らをずっと偽っていた男の言葉など心から信じていた訳ではない。
ローズを護りたいと言った時に一瞬だけ見せた男の目に宿る想いの光を信じただけ。
だがしかし、庭園でローズと楽しい一時を過ごしている内に、徐々に罪悪感が募っていった。
ローズの顔を見れば見る程、
エレナの事を聞かれた際に咄嗟に知らないと言ってしまったのだが、罪悪感に苦しみ悩んだシャルロッテはつい先程までは全ての事情をローズに打ち明けようとすら思っていた。
ローズがエレナの事が大事だと言ったその寸前まで……。
そして家族だと言った瞬間、罪悪感など完全に消え失せた。
今シャルロッテの心の中には嫉妬の劫火が全てを灰にせんと激しく燃え盛っている。
「え…っとぉ、ローズちゃん。言いにくいんだけど、実は……エレナはね、旅の商人さんの事が好きなってしまってずっと悩んでいたのよ。そしてあの日……商人さんが王都から旅立つ事になったらしくて、そのまま二人は駆け落ちしちゃったの……一昨日私がそれを手助けしたんだけど、何処に向かったのかまでは分からないの。勝手な事してごめんなさい!」
「えぇ! そうなの!!」
嫉妬に狂ったシャルロッテはローズに嘘を吐いた。
ローズをエレナから護る……ただそれだけを想い、ローズに嘘がバレぬよう告白に真実味を持たせる為に恥じらいと苦悩の表情を浮かべた渾身の演技で……。
それが正しい事なのか、それとも間違っている事なのかさえ、シャルロッテの中では既にどうでも良くなっていたのである。
そして正直なところ駆け落ちの可能性について決して少なくない割合で考えていたローズにしても、『愛する二人が人目を忍んで駆け落ちする』と言うとっても大好物な話だったのが災いした所為で、その嘘をあっさり信じてしまった。
それどころか『そんな美味しそうな話、なんで私も混ぜないのよ』と、ゲームから逃げ出したエレナに文句を言ってやりたい気持ちでいっぱいだ。
「そっかぁ~。いや~私もね、そうじゃないかってちょっとは思っていたのよ~」
すっかり嘘を信じてしまったローズは、シャルロッテの言葉に拍子抜けしたやらホッとしたやらで多少複雑な気分ではあるものの、ある意味これは
なにしろ自分の目標は主人公をバッドエンドに叩き込む事。
とは言え、既にエレナとは強敵と書いて友と呼ぶ間柄と勝手に思っているローズにとって、エレナに対して望むバッドエンドとは決して不幸のどん底に突き落とす事ではない。
ただイケメン達と一緒にならなければいい……それだけである。
輝かしい未来が待っている筈の主人公として生まれながら、伝え聞く限りとても不幸な人生を歩んできたエレナ。
これ以上の不幸など誰が望むと言うのだ。
ゲームのシナリオに喧嘩売ってまで断行した愛する者との逃避行。
願わくば遠い地で末永く幸せに暮らして欲しい。
ローズは心の中で強く祈った……。
「あっ! ちょっと待って? その相手ってまさかホランツ様やカナンちゃんじゃないわよね?」
相手の事を忘れていた。
駆け落ち相手がイケメン達の誰かと言う事なら話は別だ。
奪われた物は取り返さなければ……。
「あはははは、まっさかぁ~。そんな訳無いでしょ」
「そ、そうなの? あぁ良かった~」
「……ねぇローズちゃん? なんだか喜んでいるみたいだけど、追いかけようとは思わないの?」
「えぇ~? まさか。折角ゲームクリアした……ゲフンゲフン。折角好きな人と一緒になったって言うんだから連れ戻すなんて無粋な真似はしないわよ」
「未練は無いの? 家族だと思ってるんでしょ?」
「……? ん~未練は無いかな。寧ろ家族だからこそ幸せを願うってものよ」
「……ふ~ん。……良かった」
「どうしたの? シャルロッテ?」
「な、何でもないわ。そうよね、あははははは」
「まぁ、シャルロッテったら……うふふふふ」
麗らかな昼下がり花々が咲き誇る修道院の庭園に、嫉妬に狂った女性と自分を取り巻く陰謀の渦に全く気付いていない女性の笑い声がただ響くのみ……。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「なるほど…、そう言う訳でしたか。まぁ概ねこちらの予想通りでしたね」
ローズ達が庭園で笑い合っているのと時を同じくして、シスターの部屋ではフレデリカが足元で命乞いをしているシスターを見下ろしながらそう呟いた。
独房で何かトラウマを植え付けられたのだろうか? 御者に扮した衛兵二人が逃げないようにと腕を掴もうとしただけで、その場で土下座し全ての事をあっさり自供したのだ。
拷問の一つでもしてやろうと思っていた手前、肩透かしを食らったフレデリカは少々消化不良気味だと愚痴りたい気分になる。
「フレデリカさん、こいつあっさり吐きましたね」
まるで靴でも舐めんばかりの勢いで命乞いするシスターを見下ろしながら衛兵の一人が呆れた声でそう言った。
その言葉にフレデリカは溜息混じりに肩を竦める。
ローズの護衛である筈の衛兵達が二人揃って護衛対象であるローズから離れこの場所に居る理由。
シュタインベルク家の衛兵である彼等だが、実は今回の旅ではローズの護衛の他に執事長から直々に特別任務を指示されていた。
そして、その任務とはフレデリカの調査に協力する事。
勿論ローズの事を軽視していた訳ではなく、ローズ達が部屋を出るまでの間に敷地内を探索し危険が無いか調査済みである。
この修道院が怪しいと分かったのはたまたまだ。
そして、それはエレナの失踪とは関係無く目的地である修道院を調べた際に見つかったのだ。
昨日ローズがこの修道院に行くと言った後、一日待つように言ったのは目的地が安全な場所なのかを調査する為。
これは何処であろうと日常的に行う業務である。
主人を危険な場所に送る訳にはいかない為だ。
だから当初は事務的に行っていたのだが、そこでフレデリカは気が付いた。
修道院の院長の経歴に明らかな改竄箇所が有る事を。
更に調べて行くとこの修道院はアッヘンバッハ公爵の息が掛かっている事を突き止めた。
本当に偶然であった。
そして何かがあるとは思っていたが、疑惑の院長が過去に処刑された筈のシスターとはさすがのフレデリカでも思っていなかった。
しかし、シスターが自供した内容の数々は所詮下っ端が知る程度の情報では有ったものの、それでもフレデリカの頭に想定していたパズルの抜けていたピースを補完するに十分な物であった。
「先程も言ったでしょう。この人は昔の知り合いなの。昔傀儡にする為にと強めの暗示を掛けていたのがまだ残っていたようね。こんなあっさり吐くなんてがっかりだわ」
フレデリカは吐き捨てるようにそう答える。
その言葉を聞いた衛兵は背筋に冷たいものが走り、今後何があってもフレデリカと敵対する事だけはすまいと心に誓った。
「シスター。秘密を喋ったのだから、あなたはもう裏切り者よ。命が惜しかったら私の言う事を聞きなさい」
「はい! 分かりました!」
「よろしい。じゃあ何かあったら知らせなさい」
まるで誉められた子犬の様な笑顔を向けて来るシスターを一瞥した後、フレデリカはサッと背に向けて扉に向かって歩き出した。
誰に言うとも無く小声で零す。
「……とうとうアッヘンバッハの三男……いえ
そして、心の中で続く言葉を呟いた。
『こちらも急ぐ必要がありますね。……そう……バルモア暗殺計画を……』
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