外法童子

上島向陽



 かつて各地に戦乱の火花が飛び交っていた時代――


 とある大名がその戦火の時代に終止符を打つべく、人の法より外れし技を用いて、ある術者たちの部隊を作り上げた。


 かの者達は天変地異すら自在に操り、何もないところから火を喚び、川を逆流させ、雲の無い空から雷を呼び落としたという。


 その者達はいずれも年端の行かぬ童子の姿をしていたという。


 人は影ながら彼らをこう呼んで怖れた――


 人の法より外れた童子……


外法童子げほうどうじ』と――。

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