はじめましてのその先

 出身校も、誕生日も、好きな食べ物もまだ何も知らない。

 何かを一つ知る度に住む世界が違うことを実感して、君が私の知らない人と話していると君が私の知らない人のようにかんじてしまう。

 知らない表情、知らない口調。いつか私にも向けてくれるだろうか、君も同じことを考えてくれていればいいのに。

 さあ今日も、知っている表情、知っている口調で話をしよう。君とは長い付き合いをしたいんだ。

 ゆっくりと、しっかりと、さ。

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