本当に大切なもの

勝利だギューちゃん

第1話

今、僕は自然の中にいる。


とても、空気が美味しい。

空は青い。

都会では、見れない。


周りは緑に囲まれている。


体調を崩し、高校を自主退学して、ここに来た。


「いい静養になればいいがな・・・」

目的地へ向かって、歩きだした。


「えーと、確かこの辺りのはずだが・・・」


紹介された静養所へと向かう。


僕は、方向音痴だ。

すぐに迷子になる。

ましてや初めての土地。


スマホは圏外。

ていうか、持って来なかった。


敢えて、不便な環境に追い込んだ。

ていういか、それしか選択肢がなかった。


手持ちはふたつ。

小さいリュックサックと、大きいリュックサック。

小さいのには当面の、衣服や生活用品がある。


大きいのには・・・


僕の名は、田上義一(たがみ よしかず)

17歳。O型の双子座。


まあ、それはどうでもいいが・・・


しばらく歩く。

歩く。

歩く。


はっきり言おう。


「迷った」


人は通らない。

周りは、草原。


建物は見えない。


もしかして、間違えたか?


どうしよう・・・

野宿するか?


そういえば、家を出る時、両親から、持っていけと渡された物がある。

絶対に必要になると・・・


それが、大きいリュックサック。


その大きいリュックを開けてみる。


これは・・・寝袋?

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