第24話 タワマン娘

 生まれて初めてタワーマンションの中に入った。広々としたエントランスここはホテルなのだろうかと思わせられる。


 エレベーターで20階へ思ったよりも上の階で驚いた。


「どうぞ弥生さん上がってください!!」


「お邪魔します。」


 広い玄関からリビングに向かって歩く。何故だろう。凄いいい匂いがする。男だけの寮では絶対嗅げない匂いだ。


「あら、いらっしゃい! 母の三咲と申します。娘がお世話になっております。」


 リビングには、とても母親とは思えない女性がいた。細身で身長が高く、まさに現役でモデルやってますというような人だった。


「あっ! ご挨拶遅れて申し訳ありません。奈緒さんとお付き合いさせていただいてます。 弥生と申します。」


 本当に綺麗な方だったので見とれてしまった。


「ご丁寧にどうも~ 顔真っ赤にしちゃって可愛いね~」


 そういって俺の手を三咲さんが握る。部屋着なので凄い露出度が高い。そんなに寄ってこられたら不味いと思っていたところに奈緒が止めにはいる。


「お母さん娘の彼氏誘惑するのやめて。」


 奈緒が止めに入ってくれなければ危うい所だった。


「いいじゃない減るもんじゃあるまいし~。弥生くんも若い子よりお姉さんの方が良いわよね~」


 左腕には三咲さん。右腕には奈緒がしがみついている。このシチュエーションは悪くない。いや、逆に嬉しい。


「あの、すみません。三咲さん今日はお話があってきました。」


 このままだと、理性が飛びそうだったので話を吹き掛けた。そうすると2人とも俺の腕から離れる。


「あっ、同棲するんでしょ? いいわよ。ここの家好きに使ってくれていいから。」


(えーーー。こんなに簡単に許可でるのー?)



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