第22話 親と子は似る

 家に帰っても奈緒はクラブに出勤していて、いないから夕飯もない。だから俺はいつも決まったところに夕飯を食べにいっていた。


「ただいまー」


「お帰りなさい! 兄さん!」


「絵美ちゃん。その兄さんっていうやつやめない?」


「大和さ~ん、兄さんが私のこといじめる~」


「弥生ー!! 絵美になしてるんだーー!!」


 そう、いつも夕飯を食べているのは、大和と絵美の家だった。この2人も、俺達が住んでいるマンションの下の階に住んでいる。同棲するとなってわざわざ近くに越してきたのだ。


 絵美はまだ大学生だが、家事の全般をやっていて大和を支えている。奈緒が夕飯作れないからと毎日俺の分も作ってくれるようにお願いしてくれた。


「悪いね絵美ちゃんいつもいつも。」


 大学生で勉強もあるのにも関わらず、料理洗濯を切なくこなす。完璧な奥さんになること間違いなしだった。


「大和も良かったな。こんないい子に拾って貰って。」


「おう!! 幸せすぎてこまっちまうぜ!!」


 こんな感じで夕飯はいつも仲良く3人で食べるのであった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る