第ニ章 英雄の力 パート2ナギサイド

 ルナという女の子の案内で宿に入り。ルナはカチュアたちを宿に案内した後はどこか行ってしまった。

 幸いなことに実はエドナはお金を持っていた。実際、エドナは村からでる時に村長から貰ったものの中にはお金があった。エドナはそれがお金だと知らないで持ってきていた。

 取り敢えずは借金持ちには防げたよね。まあ、一泊だけじゃ、二人分、合わせても大した金額じゃないけど。

 支払いを終えてからはすぐにお風呂に入いる。

 しかし、この二人がお風呂に入るたび・・・・・・精神にダメージを受けてしまう。

 エドナはエドナで頭にタオルを巻いて入っていて外そうとしない。まあ、頭は流すけど、タオル巻いたまま。

 お風呂から出ると部屋に入る。


「は〜、いい湯だった〜」

「疲れたー」


 エドナはベットに入り、すぐに寝てします


『エドナ寝ちゃったね』


 エドナはお風呂から上がるとすぐに寝てします。

 余程、疲れていたのか。

 「トントン」とドアを叩く音が。


「すいませーん」


 ドアが開くとこの宿に案内をしてくれた女の子、ルナだった。


「あっ! ありがとね」

「あ、いいえ」

「しかし、ビックリしましたよ! まさか、おっぱ……じゃなかった。蒼炎伝説の女将軍みたいな人がいるなんて」

「よく言われるわ~」


 おっぱいデカいと言いそうだね。それにしても、蒼炎伝説の女将軍か……。


「ところであなた方は旅の方ですよね? お名前は……?」

「ん、カチュアよ〜、そこに寝ているのはエドナちゃんよ」

「……」


 あれ? 沈黙しちゃったよ。


「どうしたのですか」

「いいえ、てっきり会ったばかりの人に名前を聞きかれても尋ねた側が先に答えるものだと言うものだと」


 まあ、カチュアはお人好しだから、エドナもだけど。出会った頃も出会ったばかりなのに仲良くしていたし。


「なんで?」

「いいえ? なんでもないです」

「そういえば、あなたの名前を聞いていなかったよね」

「え?」

『ルナじゃなかった?』

「なんで知っているの?」


 いや、聞いていなかった一人称「ルナ」って言っていたでしょ。


「カチュアさん?」


 あっ! そうか! カチュア以外に聞こえる人がいないんだ。ルナには独り言にしか聞こえないか……。エドナの時はうっかり口にしちゃったけど、今度はどうしようかな……リピートかな……


『「なんでもないよ」っていいなさい』


 いづれか話さす時が来ると思うけど今はややこしくするわけではないと思うが頼むから察してくれ……。


「え~と? ……あっ! なんでもないよ~」

「……まあいいかな」


 あ、よかった、カチュア、ナイス。これ以上ややこしくしない方し、それに会ったばかりの人にはあまり話さない方がいい。エドナの時はまあ……あんな性格である意味助かったけど。


「改めて、ルナです。今年で十三歳ですがこれでも【魔術研究員】です」

「研究員?」


【魔術】というとエドナが風の矢を作っていたあれのことか……。それ関係の研究している人ってことか。それにこんな小さな子が研究員? かなりの優等生というかもしかして神童? 相変わらず意味は説明できないけどなんとなくわかる。


「ルナのことはもういいかな……ところであなたたちはどこから来たの?」

「えーと……」

「もしかして、ライム村じゃないかな?」

「エドナちゃんがそう。わたしは違うけど」

「やっぱり、昨日兄様の部下からの報告通り……あの村になにがあったの?」

「うーん、わかったわ~」


 エドナの時といい、この子お人好し過ぎない普通であったばかりの人に話すか?

カチュアのことはいいか。さっき「報告通り」って言っていたことはこの子の関係者があの村に来ていた、ということはカチュアがあの時言っていた村に向かう足音の正体はその人たちってことか。

 それからカチュアはライム村の出来事を話す。村を襲われたこと襲った連中や敵将が化け物に変わったことを。相変わらずゆっくりしている。私が代わりに話したい。


「そうですか……。ごめんなさい」

「いいえ、大丈夫です」

「今、兄様の部下たちが調査しているところです。もし、帰ってきたら、兄様にお話ししてもいいですか?」

「うーん、わかったわ。力になれるなら」


 と言うか。化け物に変わった話をしたのに疑っている様子がない。案外、化け物化って一般なのか?


「ところであなたたちはこれからどうするの?」

「うーん、そうね、また旅に出たいんだけど……」

「厳しいですよ、旅準備なしでは……あなた、武器どころか所持金すらないでしょ?」

「やっぱり難しいかな〜わたしは何とかなったけど」

『いや、ちゃんと準備しようよ。カチュアなら大丈夫だと思うよ、なんかもう人間離れしているし。でもいつかは命に関わる危機があるかもしれないよ。七年間の旅は運が良かったと考えないと』

「そーだよね〜わかった!」

「・・・・・・カチュアさんさっきから誰と話しているの」

「カチュアさん、ちょっと明日、時間いただけますか?」

「え? うん」

「では、ルナはこれで」


 そう言うとルナは部屋から出て行った。




 翌朝。

 ルナと合流し、ルナに案内してもらっているが。


「いい天気」

 

 一晩寝ただけなのにエドナは相変わらず元気だね。あんなにはしゃいで。もう、彼女の姿が見えないほど離れている。けど・・・・・・目的地知らないで走っている。


「着きましたよ。エドナさんここですよ」


 目的地過ぎちゃてるのよ。


「ここは?」

「ギルドよ。酒場屋も兼ねている仕事探しの場よ。ここに仕事の依頼があるから、それを受けて仕事をこなす。そして、報酬を受け取る」

『なるほど、旅をするにしよ、準備が必要。その準備にはお金もまた必要よ。それがこのギルドってことね』

「そっか!」


「この掲示板には依頼書があるの。その中に自分ができそうな、仕事を探すの」

「なるほど、じゃあ、そこに」


 掲示場を見ようとしたところ。


「どうかお願いします、出来れば急ぎで」


 何やら、おばあさんと若い女の人……ここの酒場屋の店員かな?


「あの人たちはなにしてるの?」

「あそこで仕事の依頼するんですよ」

「どうしましたか? なんか急ぎとか言っていましたけど」


 エドナがおばあさんに尋ねる。


「ロブ村に薬を届けたいんだが運び屋が不在で」

「ここから遠いんですか?」

「近いんだか、最近凶暴な【魔物】がでると噂が」

「そうですか……あたしたちがこの仕事受けます」


 そんな簡単に引き受けちゃっていいの!? 噂だけど凶暴な【魔物】が出るって! もう少し考えてからの方が……


「ちょっと、後先考えないで依頼受けてもいいの?」


 ルナも私と同意見だ。


「ん? 何とかなるよ! カチュアさんもいいですよね?」

「うん、なんとかなるわ〜」


 この能天気コンビどうにかならないのか?


「大丈夫かな?」


 ホント、ルナに同情するよ。ルナまで向こう見ずだったら大変なことになっているよきっと。見ているこっちがひやひやするよ。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る