第20話 調査1

  早速手に入れた『気配察知』のスキルをずっと使いながら歩くカエデたち。


「うーん。ここら辺には古い足跡しかない…、それに『気配察知』にもナニも引っかからないから木の上にもいないと思う。とりあえずこの足跡を辿って行くしかない」


「わかった。じゃあ、案内よろしくー」


「了解」


 カエデたちが足跡を辿っていくと、足跡は森の木の少ないところで途切れていた。


「鳥系の魔物にでも連れて行かれたのかな?」


「カエデ!とりあえず、ここら辺を調べてみようか」


「わかった」


 5分くらい調べて2人で見たことを言い合った。その結果。

•地面に少しだけ血があった。

•足跡が辿ってきた足跡の間隔よりも大きくなっていた。

•大きな羽が1枚落ちていた。


「と言うことは鳥の魔物ってことでいいの?」


「多分。持ち上げる時に足の爪が動物に怪我をさせて血を落とした。そして足跡から見て走って逃げようとしていたんだと思う。だけど、魔物の方が早かった。俺の予想としてはこんな感じかな」


「つまり、これはただ捕食されただけで、今回の件とは関係ない可能性が高い、と言うことでいいかな?」


「そうだね。それで大丈夫だと思うよ」


 そうなってしまうと手掛かりのなくなってしまったカエデたち。


「しょうがない。ちょっとやりたくなかったけどやるしかないか」


 そう言ってカエデは膝を重点的に準備運動をした。

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