第7話 今後について1
そうこうしてるうちに、みんなが集まった。
そして、村長がカエデのスキルの説明をしたところ、色々な意見があがった。
「街へ行くべきだ」とか「この辺の警備をさせるべき」とか「寝たままで死んでしまえ」とか。おい誰だ、死んでしまえとか言ったやつ。
すると、村長のゴンザが
「お前らの意見はよくわかった」
いや、最後のはわかっちゃダメだろ。と、カエデは思った。そんなことを思っているとは考えていない村長は
「この先を決めるのはカエデだ。正直、俺は街に行って稼いできて欲しい。でも、カエデ自身どうするか、しっかり考えて、今決めろ」
そう言った。カエデは、母がいるため1人にしたくはなかった。
なので、
「待って、今決めるのはきついんですけど」
そう言った。
ちなみにステータスボードがどうなっているかと言うと村民みんなに見られている。
【ステータス超変化のレベルが上がりました】
あっ、レベルがあがった。呑気にそう思った。
「うわぁ...」とカエデのステータスを見た者は必ずそう言った。
話を戻すが、その時カリーは
「別に街に行ってもいいわよ」と言ってくれた。「いつも迷惑かけてごめんなさい」とも言われた。
村のみんながカリーの飯の分を取ってきてくれると言ってくれていたので安心だ。
そうなると、心配事は無くなるので、
「わかった。俺、街に出て稼いでくる」
カエデはしっかりと自分の意思で決断した。しかし、
「待って!行かないで」
と、幼なじみの少女ミイアに言われた。
この子とは同い年ということもあり仲良くしていた。
ミイアはカエデに好意も持っていた。そのため遠くに行って欲しくなかった。
けれど、
「いいじゃねーか。さっさと行っちまえ!」
とゼートが言う。
ゼートはカエデの2歳上でミイアに一目惚れしている。そのため自分のことが邪魔なのだろう。寝たまま死んじまえ!と言ったのもゼートだ。
「うん、俺もゼートのことが嫌いだから早く村から出たいな」
そう言ってやった。
ゼートとはずっと喧嘩していた。もちろん拳で。最初の方はカエデが殴られて負けていたが、父が死んでから毎日森に出ていたため、
体動かし方が分かってきて、ゼートに勝てるようになったのだ。
「ちっ、クソが」
と小さな声で言った。勝てないと自分が一番わかっているので手は出せない。
「ということで僕は街に出ます」
「わかった。なら明日にでも出なさい。今日の晩は送別会にしよう」
ゴンザが言った。
「ホントに行っちゃうの?」
不安そうにこちらを見つめるミイア。
「うん、行くよ」
迷いなく言うカエデに対してミイアは
「なら、私も行く!」
と言った。
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ゴンザの行動は多分否定的だと思います。だって無理やりすぎだもの。ですが、これには理由があります。これが明かされるのは少し後になります。
あと、ちょっとうざいゼートは入れたかっただけです。これからはほとんど出てこないです。
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