Vtuber殺人日記

11月

　１１月７日

　人間の記憶は曖昧だ。

　無職で酒ばっか飲んでる俺は脳が萎縮してきたのか、過去の事をどんどん忘れてきている。

　さびしいなぁと思ったので、今日から日記をつけてみる事にした。

　毎日酒飲んでパソコンか読書かゲームか音楽鑑賞だけの日々だけど……続くかしら……

　１１月８日

　最近Vtuberというのが流行ってるらしい。

　さっそく俺も調べてみた。

　どうやらバーチャルな二次元風、三次元の美少女キャラクターにモーションをキャプチャーさせて、あたかもそのキャラクターが喋り、踊り、ゲーム等をしているように見せるYouTubeで流行ってる動画らしい。

　Vtuber四天王という先駆けの五人（なぜか四天王なのに五人）いるらしく、それがトップに君臨する「キズナアイ」、コカインちゃんやストロングゼロの擬人化などと揶揄される「輝夜　月」、記憶喪失のVtube、趣味はエゴサーチで「エゴサーの姫」を自称する「ミライアカリ」、イルカのような奇声を発するシロイルカ、サイコパス「萌え系電脳YouTuberシロ」、それにキメラのような「バーチャル,のじゃロリ,狐娘,YouTuber,おじさん」。用語は各自調べてください……

　そこらへんが王道の五人だろうか、調べた限りそんな感じだ。

　だが、世の中にはVtuberは既に7000人くらいいるらしい……

　俺は輝夜　月ちゃんが特に気に入った、今日は１日中、月ちゃんの事を調べている、ダメな人間だ……

　１１月１２日

　相変わらずダメな日々を送っている。

　久しぶりにテレビをつけてみた。

　幼女が犯され殺されたというニュースが世間を賑わせていて、とても悲しい話だ。

　オタクという言葉も最近はステータスとなってきた感があるが、そもそもは大塚英志という人が編集長をやっていた「漫画ブリッコ」という雑誌の一コーナー、「東京おとなくらぶJr.」で、中森明夫が「おたく」という言葉を使い、そのすぐ後に幼女強姦殺人事件の犯人、宮崎勤が捕まり、世間におたくは悪い印象を持たれてしまった。

　そう、「オタク」は元々「おたく」と表記されるものだったのだ。

　まあ、そんなことはいい、また宮崎勤事件の再来とならなければいいが……

　１１月１３日

　嫌な予感がする、また幼女強姦殺人事件が起きた。

　しかも足立区。

　足立区、神洗い、それが俺の住んでるところ。

　事件が起きたのは俺の家の近所だ。

　嫌な気分で輝夜　月ちゃんの動画を見て癒される。

　１１月２０日

　日々新しいVtuberが現れ、追いきれない。

　今日デビューした舞原　凪ちゃんというVtuberが気になる。

　声は声優の金田朋子に似ている。

　ツインテの白いワンピースを着た幼女で可愛い。

　これからが楽しみだ。

　１１月２２日

　舞原　凪ちゃんはトークが面白いが過去に色々あったっぽい、Vtuberの中の人ってどんなんだろう。

　そういえば連続幼女強姦殺人事件は相変わらず続いている、もう八件目だ、本当うんざりする。

　テレビを見ない俺でも、最近じゃネットで毎日記事を見かける。

　単独犯なのか、そうでないのか不気味だ。

　でも、日本各地ランダムで事件が起きているので単独犯では無い気がする。

　１１月３０日

　昨日はウイスキートリスクラシックを一瓶開けてしまい記憶を失った。まずい傾向だ、連続飲酒の気がある。

　アル中でネットの友人二人を亡くしているので本当気を付けなければ。

　そういえば舞原　凪ちゃんの動画投稿ペースは早い、今はバイオハザード２のリメイクのゲーム実況動画を上げている、トークも面白く、ゲームも上手いのだが、ちょっと猟奇的な面が見えて怖い……w