第3章 エリオスの神々

第1部 エリオスの神々とその眷属

◎エリオスの神々


エリオスの神々は天父神オルギスと聖母神ミナとの間に生まれた神々を中心とした神族のグループ。

初期はミナの子以外の神族も属していたが、仲違いしてしまい、現在はミナの子のみとなっている。

法と秩序の神にて神王オーディスを盟主として一応纏まっているが、オーディスの権力は絶対ではなく、まとめ役に近い。

エリオスの神々のほとんどは働かず、眷属を働かせて遊ぶ者が多い。

眷属として天使セラフ、エルフ、ドワーフ、人間ヤーフ、ピュグマイオイの5種族がいる。

エリオスの神は直接に人間と接する事は殆ど無く、天使を派遣して間接的に接している。理由として神は数が少なく余裕が無い事と、面倒な事を嫌がる神が多いからである。

ただし、天使も数が少ないので、信仰心の強い人間に力を与えて代わりに働かせたりしている。

エリオスの神々はこの世界の神々の中で最大の勢力ですが他の神達を押さえるほどの力はない。



◎エリオス十二神


エリオスの神々の中で主要の神達。


法と契約の神オーディス。結婚と出産の女神フェリア

鍛冶と財宝の神ヘイボス。美と愛の女神イシュティア

海と船乗りの神トライデン。大地と豊穣の女神ゲナ

酒と料理の神ネクトル。医と薬草の女神ファナケア

力と戦いの神トールズ。知恵と勝利の女神アルレーナ

歌と芸術の神アルフォス。知識と書物の女神トトナ


また十二神を補佐する従属神も主要な神といえる。


※十二神と従属神は別に紹介。


※レーナの正式名はアルレーナ。

 通称がレーナ。

 実はレーナという名前が他の作品でも多い事に気付いたので差別化をしました。

 あまり意味がないかもしれませんが……。



◎天使


神族の次に強くて巨人族や竜族や魔族と肩を並べる種族。

ただし、天使長セラフロードは神と同等の力を持ち、小神として扱われる事もある。

オルギスがミナの子のために作った種族であるため、ミナの子のために働く。

地上は基本的に人間が管理するべきと考えているので、地上に直接干渉する事は殆どなく、その余裕も無い。

人間に干渉して間接的に地上を統治しようとしているのがこの種族。

その神の啓示を受けた人間が代わりに神意を代行する。

自身が仕える神を信仰する人間に恩恵を与える事もある。

恩恵はその神の性格によって違いがある。

天使達は人間を使い魔にする事もある。○○神の使徒といった場合は○○神に仕える天使の使徒の場合がほとんどだったりする。

使い魔となった人間は使徒と呼ばれ天使達の意志を代行する者となる。

また、使徒の中には天使と同じように翼が生える者もいる。




◎信仰について


信仰は自由であり、複数の神を信仰する事も可能。

しかし、神や天使の恩恵を得るには、基本的に特定の神だけを信仰した方が良い。

もちろん、それぞれ教団の司祭等になるには教義は絶対に厳守。

この世界では権威が教団>王である。

中には王様が司祭でもある国も有る。むしろ、そちらの方が多い。

最大はオーディスとフェリアの教団。ただ、他のエリオスの神を否定はしておらず、従属神として敬う。


※まあ、実際に神がいるのなら、みんな敬虔な信徒になるよね。

そのため聖職者の汚職等は少ない。そのかわり神様が腐っている。





人間ヤーフ


前述の補足。

エリオスの神々によって創造されたのが人間。

当然エリオスの神々を信仰している。

中には裏切って他の神々を信仰する者もいる。

もちろん、そんな奴は魔女狩人ウィッチハンターに狙われる。

人間が造られた理由は、ナルゴルの眷属であるゴブリンやオーク等が地上の主要種族である事を女神フェリアが嫌がったからである。

こうして生まれた人間はエリオスの神々によって、地上の支配を任されている。

オーディス、フェリア両教団の教義では、生めよ増やせ、人間の世界を広げよと教えられる。

多くの人間にとってゴブリンやオーク等の魔物を抹殺するのは大正義だったりする。特にトールズとレーナの信徒にはその傾向が強い。

優しい聖女様もゴブリンに対する慈悲はない。



ヤーフの呼び名の由来はガリバー旅行記から。

しかし、その作中で呼び名が使われるケースは少ない。

実はアリアンロ〇ドのヒ〇ーリンのように、人間という種族を別の名で呼びたくて考えました。

エルフ、ドワーフ、ヤーフで語呂も良いと思いませんか?


※人種については古代ギリシャ彫刻を参考。日本人に比べて背もそれほど高く無く、短〇包〇?

ただし、髪の色や肌色は地域によって違いがあります。



◎エルフ

前述の補足。

人間と同じくエリオスの神々が創造した種族。

エルフはフェリアを中心とした女神が造ったために女性しかいない。

長命で魔力が強いけど繁殖力が弱く、フェリアの期待した種族では無かった。

しかし、数の少ない天使の補佐としては役に立つので、人間よりも上位の扱いだったりする。

魅力が高い男性が好き。そのためドワーフは嫌う。

特に人間の女性はすぐに枯れてしまうと嘲笑っている。

ただし、同じ人間でも好きになった男性には献身的。

綺麗な人間の男の子を寝ている間に攫ったりもする。

いつの間にか我が子が丸太に変わっていたらエルフの仕業である。それを取替え子チェンジリングと呼ぶ。

エルフには氏族があり、それぞれの氏族によって能力が異なる。



・ドライアド

ウッドエルフ。精神系魔法と植物系魔法が得意。

後ナパイア程ではないが風系魔法と、ドワーフ程ではないが土系魔法が使える。

エルフの中では一番数が多い。

気に入った男性を自身の住処の木の家ツリーハウスに連れ込む。

オレイアド程ではないが弓が使えて、ネレイド程ではないが音楽も得意。

美の女神イシュティアと音楽の神アルフォスを信仰する。


・ナイアド

ウォーターエルフ。水系魔法と治癒魔法が得意。

その多くは湖に住んでいるため、湖の貴婦人と呼ばれる。

水晶から魔法の剣を作る能力があり、気に入った人間の騎士にプレゼントする事もある。

また、ナイアドを母とする人間からは、優秀な騎士が生まれる事から、騎士の母とも呼ばれる。

主に美の女神イシュティアと音楽の神アルフォスに海の神トライデンを信仰する。


・ネレイド

シーエルフ。水系魔法と音楽が得意。

トリトンやマーメイドと共にセアードの内海に住んでいる事が多い。

美女が多く、他の種族から狙われる。

主に美の女神イシュティアと音楽の神アルフォスに海の神トライデンを信仰する。


・オレイアド

山エルフ。もしくはボウエルフと呼ばれる。その名の通り弓が得意。

一応風系魔法が使えるが、ナパイアに比べて得意では無い。

そのかわり、エルフの中では武器を使う能力が一番高い。戦士のエルフとも呼ばれる。

腕試しとして森を出て、人間の仲間になる者もいる。

主に美の女神イシュティア、音楽の神アルフォス、勝利の女神レーナ、戦いの女神アマゾナを信仰する。


・ナパイア

谷エルフ。もしくはウィンドエルフと呼ばれる。風系魔法が得意。

ドライアド程ではないが精神系魔法も得意。

成長しても10歳から12歳ぐらいの人間の少女にしか見えない。

彼女達は生まれつき浮遊の魔法と姿隠しの魔法が使える。

踊りが大好きで、草原で輪になって踊っている。

しかし、近づかない方が良い。美男ならそのまま攫われてしまうからである。そして、用がすんだら記憶が消されて元の場所に戻される。

そして、男性はいつの間にか何年も経過している事に驚く事になるのである。

ちなみ、キノコを育てる能力もある。ナパイアが踊った後には白い茸が輪になって生えている事が多い。

主に愛と美の女神イシュティアと歌と音楽の神アルフォスを信仰する。



・アルセイド

ハイエルフ。闇系魔法と死霊魔法以外の全ての系統の魔法を使える。

女王種エルフとも呼ばれ、他のエルフに比べて魔力がすごく高い。

人間の男性を妖精騎士エルフィンナイトにする事ができる。

エルフの中で数が一番少ない。多くはエリオス山の麓の樹海に住む。

中にはエリオスの天宮で直接神に仕える者もいる。

主に神王オーディスと神妃フェリアを信仰する。


妖精騎士エルフィンナイト

優秀な人間の男性がハイエルフのアルセイドによってエルフの力と寿命を与えられた存在。

元は違えど唯一の男性エルフと言える。

ケリュネイアに乗り、エルフを守る存在である。


・ランパス

ダークエルフ。光系魔法以外の全ての系統の魔法を使える。

褐色の肌を持ち、ハイエルフに匹敵する魔力を持つ。

エルフ族の裏切り者。

そのため他のエルフと争う事がある。

闇の女王モーナに仕える者もいる。



※エルフは一応北欧神話が元ですが、この世界ではどちらかといえばギリシャ神話のニンフに近かったりします。

もちろんエルフ要素もあります。

そもそもウィキにもエルフはギリシャ神話のニンフに相当するらしいので良いかなと思っています。


※ドライアドについてですが、ゲームだと木の化け物になっている事が多いですね。何でだろう(´・ω・`)?

オルフェウスの妻であるドライアドのエウリュディケーはどうなるの?




◎ドワーフ

第2章で書いたとおり。その補足

他と違いヘイボス神のみに創造された種族。男性しかいない。

そのためか必ずしも人間の味方になるとは限らない。

ただし、信義は守る。そのために同胞であるドワーフと争う事もある。

ドワーフは3歳で成人し、7歳で老人の姿になる。

同じ歳の人間とドワーフを並べると孫とその祖父にしか見えない。

しかし、人間よりも長命の種族である。

付与系魔法の他に土系魔法に錬金系魔法が使える。

魅力は低いが、鍛冶工芸に関しては、サイクロプスと並び世界でトップクラス。

反射炉を使わずとも、魔法で金属を精錬できる能力を持つ者もいる。

また、墨壺を使わずに、寸法通りに木材や石を切る事ができる。

頭の中に3DCADが入っているに違いない。

ただし、あくまで能力なのであり技術とは言えない。よって、他に伝授できない。

ある意味ドワーフがいるせいで、人間の技術力が上がらないといえる。

ちなみに、この世界では人間は鉱山を所有しておらず、鉱石を手に入れるにはドワーフと取引するしかない。

1000の人間の鉱夫は1のドワーフに劣るとも言われている。おかげで悲惨な鉱山奴隷はいない。

ドワーフのほぼ全てがヘイボス神を信仰する。

ごく稀にへそ曲がりが誕生する事もある。

多くは山に住み、鉱夫や樵をしている者が多いが、中には人間の国で暮らすドワーフもいる。

ドワーフにとって金貨や銀貨や銅貨にはあまり価値がない。

その金や銀で何かを作るべきだと思っている。

ただの金属の粒を集めている人間の商人を不思議に思っている。

非常にストイックな種族。首飾りと引き換えに性的な事を要求する事は多分無いと思いたい……。


※北欧のドワーフのイメージ。

エルフのように氏族で分けたいと思いましたが、良い案が浮かばずそのままです。

エルフが女性だけなのでバランスを取って男性のみ。

そもそも、原典でも女性のドワーフがいるのかどうかわからなかったりします。

民間伝承では新しいドワーフは石から作られるともいわれるが、それだと首飾りと引き換えに性的な事を要求するのはおかしい。

そのため他種族の女性と子供を作っていると考えられる。

ちなみに樵のドワーフは白雪姫の小人のイメージだったりします。





◎ピュグマイオイ

小人族。

男性も女性もいる種族。

身体は小さく人間の手首から肘くらいの身長しかない。

元はエリオスの神々が人間を作る時に偶然生まれた種族。

そのためエリオスの神々の眷属として数えられ事もある。

種族の衣装としてとんがり帽子を被っている。

戦闘能力は低いが、鳥や昆虫と話す事ができる。

その能力を駆使して鳥に騎乗する事ができ、郵便屋を営む者が多い。

乗っている鳥によって能力が変わる。


 ・大鶴・・・一般的なピュグマイオイが乗っているのがこの鳥。特に能力はなく、戦闘力はない。

 ・大鷲・・・戦う事ができるが、手懐けるのが難しい。

 ・大梟・・・戦う事ができるが、昼間は行動できない。

 ・カラドリウス・・・戦う事はできないが、治癒能力を持っている。

 

ピュグマイオイ族は鳥と話す時は喧嘩をしているように見える事から鳥と仲が悪いと思われがちである。

有名な者としてアッカー率いる渡り鳥と不思議な旅をしたピュグマイオイの少年や、外見を気にしない金匙叔母さんがいる。


※上記のピュグマイオイの有名な者には元ネタがあります。


※人間をヤーフにしたのだから、ピュグマイオイはリリパットにしたら良かったかも。

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