第216話 李信対覇王妃  (5)

 そう~? まるで~? 何も起きなかったかのような振る舞い……。平常心を保ちながら黒き物の怪達の鉄騎馬隊は? 漆黒の黒き騎士を先頭に疾風の如く──!


 白き物の怪の弩隊へと? 鋒矢の陣にて、馬の樋爪の音と共に立ち止まることもなく突撃を決行してくる。


 と、なれば~?


 今度は~? 白きビキニアーマーを身に纏う妖艶なダークエルフの女性の身が危うくなるということになるのだが~?


 だって~? 妖艶な彼女が率いる白き物の怪の弩隊は~? 自分達の敵である黒き物の怪の鉄騎馬隊を撃破──! 退けるだけの攻撃力を有していない。


 と、なれば~? 本当に我等も残念で仕方がないことなのだが~。


 白きビキニアーマーを身に纏う妖艶で美しいダークエルフの女性の屍……。


 そう~? 大変に美しい彼女の、顔の無い躯を拝むしかないのだと思うと? 残念で仕方がない……。


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