第206話 覇王妃さまのお迎え?(18)

 彼が『ジロリ』と、睨みつけながら無言の言葉、台詞で、『目障りだ。どけ!』、『早くこの場から立ち去り。いなくなれ』と、申せば。


『失礼しやした~』


『ではさようなら~』


『また逢う日まで~』と、言った様子で、ヤンキーの兄ちゃん達や不良少年達は、慌てふためきながら立ち去るのだ。


 己の。自分自身の顔色を変えながら。


「せ、籍、じゃな~」


「田中~。たまには電話をくれよ~」


「籍~。お前の彼女~。すげえぇ~!」


「えれぇ~!」


「ベッピンだなぁ~!」と。


 覇王妃さまのことを褒め称えながら。慌ててこの場を立ち去る。


 そんな彼等の様子を凝視しながら覇王妃さまは、これまた。この場の雰囲気に良く似合うと、いうか? 大変にお似合いな様子で。


「二度とくるなぁ~!」、


「一昨日きやがれぇ~!」と。


 訳解らない台詞を大きな声! 荒々しく叫び続けるのだ。


 そんな覇王妃さまの悪態ついた様子を籍は「ハァ~」と、溜息を漏らしながら、己の頭を抱えるのだ。


 でっ、少し間が空けば彼は、籍は、『バチン!』、『バチン!』と、覇王妃さまに折檻と、言う事はないから大丈夫! 大丈夫だからね。まあ、それでも、覇王妃さまの頭の上に、軽く『トン!』と握り拳! げんこつを加えると。


『エッ、ヘェ』と、笑って誤魔化す。無邪気な覇王妃さまへと籍は。


「何で羽が、昼間から。陽の高い時間、時間帯からいる。いるのだ? それも? 外を……。何で外を出歩いているのだ?」と。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る