第180話 僕は超珍しい漢【ウコンパンプ】(45)

 まさに隣の爺さんの思惑通りだ。


 だって隣の爺さん売り場に集まる。群がるお客様達は、隣の爺さんの今の台詞、『そんなに儂は若く、見えるのか?』の問いかけと苦笑で更に驚愕、困惑をしているから叫ぶ。呟く。漏らすのだ。


「えっ?」


「えぇ、えええ~?」


「うそ?」


「うそ~?」


「うそでしょう~。おじさん~?」


「もしかして? おじさんって?」


「かなりの齢……」


「年齢が多いい男性(ひと)なの、おじさん?」は、とね。


 まあ、こんな感じで、また隣の爺さんへと各々、各自が驚きを隠せない表情、声色で問いかける。


 う~ん、でも中には? こんな台詞を呟く人もいるのだ。


「おじさん?」


「ん? なんじゃ?」


「おじさんが齢をとる。とっていると言っても。儂よりも……」


「俺よりも……」


「僕よりも……」


「うち……」


「あたし……」


「私……」


「私(わたくし)よりも……」と、一息入れながら。隣の爺さんのことを見詰め、注目を続けながら。


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