第137話 俺は超珍しい漢【ウコンパンプ】(2)

 彼氏、彼女のペア、夫婦、家族。職場、町内、元同期の桜などの友人、知人の小団体、観光ツアー等のバスのお客様などもそう、皆含まれる。含まれるのだが。


 一人、二人、三人と、グループ、群れの中の誰か仲間が。物品を販売する者、売り子と呼ばれる者達が。お客様達の購入意欲を上げようと、【試食】、【商品説明】。トークを入れている最中に、『先いくは』、『先行っているね』、『他の商品を見てくるは』と、声を漏らし。移動を始めれば大抵は、


『ちょっと待って』、『待ってよ』、


『あっ?』と、驚嘆を漏らせば。


『儂もいくわ』


『僕も』


『俺も』


『私も』


『うちも』と。


 大抵のお客様達は、己の彼女彼、父母、祖父に祖母、知人、知り合い。同じツアーの者達の後を追い。追いながら。


『おじさん後くるね』


『お兄さん、後くるわ』


『お姉さん、後、後でね』と。


 己の手を挙げ、掌を『バイバイ』と振りながら。その場、売り場を後にする。先行く者達を追ってだよ。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る