第30話 おじさんとJK(17)
でもJKのお嬢さまは、「クス」と、また天使の微笑みを浮かべる。
というか? 僕達のおじさんへと微笑んでくれる。
そう、幼い時には、JKのお嬢さまも大変に恐ろしく見えたおじさんなのだが。自分が歳を重ねる毎に幼女から段々と大人の女性へと成長をしていく最中の十代後半の、初々しくもあり艶やか、優艶にも見え、光輝く肢体(身体)を嫌らしく。上から下へと入念なチェック。自身の目尻を下げ、鼻の下を伸ばし。唇の両端を吊り上げながら『イッ、ヒヒヒ……』と卑猥に。嫌らしくJKの少女を舐め回すように見詰め──。下心丸出しの口調で機嫌をとりながら。
先程自分を優艶的に誘ったJKの小悪魔さまへと卑猥な口調と軽い口調を駆使しながら対応、話す訳でもなく。
JKのお嬢さまが幼少の頃から変わらない不愛想な対応……。
そんなおじさんの様子──。自分を性的対象者。卑猥な物としての対象として見ない。いつまでも変わらないおじさんの様子へと安堵感で「ホッ」とするのだ。
僕達のおじさんのことをJKのお嬢さまは『面白くない男……』と、先程自身の脳裏で不満、愚痴を漏らしながら思っても。やはりおじさんは、JKのお嬢さまにとって、気の許せる大人の男性……。
大人になっていく自分を性的対象として見ない優しい大人の男性……。
実の祖父や父のようにいて欲しいと彼女は思う。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます