第20話*竜魔導騎士VS第三近衛騎士
数多の戦士達が地上で戦っている頃、その遥か上空では戦闘機とドラゴンの空中戦が繰り広げられていた。
「
赤いドラゴンの口から火の弾が放たれる。その行く先には一機の戦闘機が飛行している。その戦闘機は火弾を華麗に旋回して避ける。
☆
「ふぅ、危ない。ドラゴンってのは、すごいなぁ、究極の航空兵器だな」
機長こと、竜魔導騎士の柳拓斗はドラゴンの身体能力に感心していた。
「旋回能力は生き物に勝てないまでも、まさか、速度までほぼ同じとは、こっちはマッハ近くまで飛ばしてるんだけどな」
☆
「見たこともない竜だが、なかなかにやるではないか。速度強化をした我がワイバーンと互角の速度を誇っているとは」
「
☆
「無限に出てくるミサイルみたいなもんか。おりゃあ!」
拓斗は戦闘機を縦横無尽に操り、後ろから迫る火弾を躱していく。
「なかなか、後ろを取れないし、相手が生き物だからロックオンが機能しないしな」
(...)
「えっ!?」
☆
「なかなか当たらんな。近距離で一気に燃やすか、
ワイバーンの速度が、一気に上がり戦闘機との距離を一気に縮めてゆく。
「燃やし尽くせ、
ワイバーンが火炎を口から吐き出そうとした時、戦闘機から火の玉が出現しワイバーンの目を一瞬くらませ怯ませた。
「ぐぉ!」
「くっ、小癪な手を。どこに行った?」
ワイバーンが怯んだことにより、戦闘機を
「後ろか!」
「戦場に落とした投石魔法か!」
「速い!。しかも付いてくるだと!」
戦闘機から放たれたミサイルはワイバーンを追尾しながら迫っていた。
「向かい打てばいいだけの事。
「くそっ。これが狙いか?。だが、無駄だ。
「ふん、甘いな、異世界人。その程度で結界は壊れぬぞ」
笑いながら
☆
「うーん。君の言う通り魔力を流して、追尾できるようになったみたいだけど、それだけだと魔法も使えるドラゴンは倒せないぽいよ。それに、もう弾切れだろ!」
(...)
「えっ。魔力流せば作れる?。すごいな異世界。そんなことでいいのか」
拓斗は自身の心の中に響く声に従い戦闘機に魔力を流していた。すると、戦闘機のミサイルが再装着されたのを確認する。
「ホントに増えたのか?」
拓斗は半信半疑でミサイルの発射ボタンを押す。すると、再び戦闘機からミサイルが放たれる。
「おお!」
そして、ミサイルがワイバーンの結界とぶつかるが、結界は壊れることなく健在している。
「あの結界を突破する威力のミサイルなんて積んでないぞ。爆弾落としても躱されるだけだろうし」
(...)
「えっ、なにその子供の頃の夢が詰まった魔法!」
☆
「なるほど、追跡できる投石魔法の威力は結界でも十分に耐えれるな」
「さてと、落とすには、まずは行動範囲を狭めねば。ちとこの後の戦いが厳しくなるが仕方ない」
「ありったけ持って行け、
ワイバーンを中心に巨大な球体の結界が出現し、戦闘機はその中に閉じ込められる。
「なかなかに厄介にな敵であった。終わりにしよう」
「火竜の因子を授かりし、亜竜よ。その眠りし力を解き放て。
次の瞬間にはワイバーンの結界内が爆炎包まれた。
「ハァ、ハァ、もう十分だろう」
「なんだ、あれは!?」
「
すぐさま、結界を作り、
「なんだ!。それはっ」
そして、巨人はワイバーンが落ちたのを確認すると、その形を戦闘機へと変え飛び去った。
☆
「すげえ、変な感覚だったよ。まさか機械と合体できるなんて」
拓斗は興奮した様子で戦場へと戻っていった。
「それにしても、君誰?」
☆
【竜魔導騎士、柳拓斗のスキルは以下です】
・騎乗
すべての乗り物を操ることができるようになる
・意思疎通
意思を持った存在と会話をすることが出来る
・合体魔法
協和性の良い存在と合体することが出来る
・魔法共有
契約を結んだ生物の魔法を使用することが出来る。
「おー!」
千歳は戦闘機とドラゴンの戦いを見終わった後、拍手をしていた。
「リアルだと、ここまで迫力あるのね。面白かった。最後のハチャメチャ感はB級ぽいけど、あれが合体魔法なのかな?」
【わかりません】
「なんで?、既存のスキルでしょ」
【戦闘機なるものはこの世界にないため、私の認識外です】
「そうなの。まぁでも面白かった。それに機長さんが勝ったから、これで予測通りだね」
【たとえ柳拓斗が敗北していたとしても勝率は覆りません】
「あっそ」
『亜空魔』の愛想のない返しにすねた、千歳はモニターの画面を切り替えた。
「うぁ、グロ!」
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