『宇宙ゴキ地球侵略!』 後編

 自律神経失調症の悪化により、歩くのもふらふらになっていたやましんだったが、注射とお薬で、いくらかは、改善されたのであります。


 そこで、この事件について、しごく簡潔に、後半を記述することとなったのですが、指がうまく、正しいキーを、正しい瞬間に、なかなか、押さないのでありました。


 手こずるやましんで、あります。


 *ひきつづき、本作は、作者の健康状態以外は、フィクションであります。



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 ついに、『ゴキ・スター』からは、多数の小型宇宙艇が発進したのである。


 そのなかには、ほぼ、数えきれない数の、『宇宙ゴキ』が、乗船していた。


 もちろん、その進路は、地球なのである。


 彼らは、ついに、地球侵略を開始したのである。



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 ゴキ捕獲装置の製造メーカーは、空前の大収穫となった。


 突然現れた新種のゴキは、当初、地球人類の食料を喰いつくすかのごとき勢いで増殖した。


 しかし、結局は、新商品、大型ごき捕獲装置『ごきさんいらっしゃい!』などにより、次々に捕獲されてしまったのである。


 ゴキ・スターの総統は、怒り心頭であった。


『なぜ、あのようなものに捕まるのか?』


『それが、総統! あまりに美味でありまして。死んでも食べたいとか・・・・・』


『ばかもん! おろかものめ!!』


 総統は、毎日、美味いモノばかり食べていたから、部下たちの心情が、理解できないのだった。



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 そのころ、『地球ゴキ』の志願者たちは、まんまと奪取した、『宇宙ゴキ』の宇宙艇に乗り込み、『ゴキ・スター』に侵入したのである。


 そうして、あの、『ごきさんいらっしゃい!』などを、多数設置したのだ。


 いくらか、他メーカーのもあったようである。



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 こうして、『宇宙ゴキ』は、敗れ去ったのであった。


 しかし、『宇宙ゴキ総統』は、秘かに脱出していたのである。


 彼には、すでに、次回の地球侵略計画があった。


 総統は、にんまりと、ほほ笑んだ(ように見えた)のである。


 手元には、あの『ごきさんいらしゃい!』が、一個あった。(最大手の製品をコピーしたものである。)


 『宇宙ゴキ総統』恐るべし!


 やはり、支配者というものは、常に、美味いものを喰っているべきなのである。


 それは、敵の誘惑に打ち克つ最善の方策であるのだ。



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『あ、やましんさんが、倒れた。』


『パソコンうって、眼が廻ったんではないか?』


 すると、すぐさま、ゴキ大将が指示を出したのだ。


『おせんべ、用意せよ! これから、寒くなる。この基地は、是非とも必要だからな。』




  ************   ************


                              おしまい









































 











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『小さなお話し』 その19 やましん(テンパー) @yamashin-2

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