惡の花道 第一話「お仕事始めました」

ねむりねずみ@まひろ

30分程度の6人声劇台本です。 ♂4:♀2


⚠️注意事項⚠️

■CAS生声劇、Skype劇、ボイスドラマ、イラスト作成、演劇、朗読など、金銭の絡まない物に対しては、無償でお使い頂けます。

イベントで販売したい、お客様を呼ぶ演劇に使いたい、など金銭の発生する物は、別途ご相談ください。


■キャラクターの性別は、絶対ではありませんが、世界観を壊すような無理な変更はやめてください


■ CASで声劇する場合、事前に教えて頂ければ聞きに行けるかもしれませんので、よかったらご連絡ください!

Twitter→ @nanakoenana


『キャラクター』


かなで♀:(17)内気な性格で優しい、つねに敬語。 悪の女王 ブラックプリンセス


はるか♀:(17)ヤンキー…ヤンキー。正義の味方 プリティプリンセス


オブシディアン♂:(40)猫だがしゃべる ブラックスターの幹部 兼 執事


アズライト♂:(28)悪の組織ブラックスターの一員。冷静沈着で切れ者


モルガナイト♂:(26)悪の組織ブラックスターの一員。ぎゃんぎゃ吼える犬


プティ♂ :魔法少女を探すマスコットみたいな生き物 可愛い見た目だけど♂


『コピペ用キャスト表』


「惡の花道 第一話~お仕事はじめました~」

♂:4 ♀:2

かなで ♀

はるか♀

オブシディアン♂

アズライト♂

モルガナイト♂

プティ♂


以下台本

_____________



タイトルコール 「悪の花道 第一話 ~お仕事始めました~」


(学校の廊下 俯き歩いていたかなでは 誰かとぶつかってしまう)


はるか「痛てえな、どこ見て歩いてんだよてテメエ」


かなで「ご、ごめんなさい…大丈夫ですか?」


はるか「…ん?…なんだ、かなでか」


かなで「あ、はるちゃん…」


はるか「あたしにぶつかって来るなんざ、どこの馬鹿かと思ったじゃん」


かなで「ごめんなさい、少し考え事をしてまして」


はるか「考え事?歩きながら考えるんじゃねえよ、危ねえだろ!…んで?」


かなで「え?」


はるか「え、じゃねえよ。何かあったんだろ?」


かなで「はるちゃん…でも、大丈夫なのです、頑張るのです!」


はるか「はぁ…ったく。かなでがそう言うときは絶対教えてくれないときだってわかってる…わかってるけど…」


かなで「はるちゃ…」


はるか「でも、なんかむかつくっ!」


(ヘッドロック的な 愛情表現)


かなで「痛たたっ、痛いですよ はるちゃん…」


はるか「愛の鞭だと思い知れっ!このバカナデ!」


かなで「はっはるちゃん、痛い、本当に痛いですよっ?」


はるか「ばーか、痛くしてんだよっ!まったく!」


かなで「あぅ…頭がクラクラするですぅ…」



(時を遡ること1日前の学校帰り 呆然と立ちすくむかなでの目の前に、ごうごうと燃え盛る炎が)



かなで「これは…ピンチです……お家が…燃えてしまいました」



  (サイレンが鳴り響く中、黒煙をまといながら燃え盛る我が家を、かなでは見ているしかできなかった

…公園のブランコで一人座っている)


かなで「これらどうしましょう。ふぁ……くしゅん!!うう、夏とは言え夜は薄ら寒いですぅ…」


猫「にゃ~」


かなで「あ、猫さんです」



(猫は優しい声で鳴くと、はるかの足にすりより、ひょいと膝に乗った、かなでは猫の頭を撫でる)



かなで「猫さん…猫さんもお家が無いのですか?」


猫「にゃ~」


かなで「…私もお家、無くなっちゃいました。お母さんと暮らした 大事なお家だったんですけど…思いでも何もかも燃えてしまいました」


猫「にゃ~」


かなで「猫さん…ひょっとして慰めてくれてるのですか?…ふふ、ありがとうございます。ふぅ…少しだけ、元気が出てきました…(お腹の音)…あ、元気が出るとお腹がすくものなんですね」


猫「ふふ、可愛らしいお腹の音ですね」


かなで「そんなことないですよ、普通のお腹の音ですよ(さらにお腹の音)…あ」


猫「やはり、お可愛いらしい…」


かなで「そんな、照れてしまいますよ…あれ?いったいどこから声が…」


猫「ここでございます」


かなで「ああ、猫さんだったのですね…びっくりしました…って猫…さん?」


猫「…はい、どうかされましたか?」



 (先ほどまで可愛い声で鳴いていた猫とは打って変わって、ダンディな声でしゃべりはじめる猫。衝撃が多すぎで驚くことも忘れてしまっているはるか)



猫「ふむ…私が話しても驚かないとは…これは貴重な人材ですね」


かなで「……猫さんがしゃべってますね」


猫「これは、失礼致しました。私、オブシディアンと申します、気軽にディアンとお申し付けください」


かなで「ディアンさん…あ、私、かなでと申します」


ディアン「かなで様ですね…先ほど貴方は住む家を無くしたとのことですが…」


かなで「そうでした、住む家も、何もかも燃えてしまったんでした…」



   (神妙な面持ちのディアンが、沈黙を破り口を開いた)



ディアン「時にかなで様、もし宜しければ私の所で、住み込みのお仕事をされてみませんか?」


かなで「え?」


ディアン「なにも、そんなに難しいことではありません。私のお仕事を少し手伝って頂くだけでございます」


かなで「猫さんの…お仕事ですか…でも、私なんかじゃご迷惑では…」


ディアン「いいえ、そんな事はありません。こんな薄汚れた猫にも手を差し伸べる、そんな心優しき貴方だからこそ私はお話ししているのです」


かなで「猫さん…。わっ、私に出来ることであれば、頑張ります!」


ディアン「そうですか、ではこちらに…」


かなで「猫さ…」


ディアン「ディアンとお呼びください」


かなで「はっはい、ディアンさん…(なぜでしょう猫さんなのにドキドキしてしまいます)」


ディアン「それでは、行きましょうかなで様。皆が待っていますよ」



(ディアンかなでを先導し、町外れの屋敷へと案内する)



かなで「こんな所にお屋敷が…」


ディアン「普段は人の目に付かない様に魔術を施してあります」


かなで「魔術?…ディアンさんは、魔法使いなのですか?」


ディアン「ふふ、ご想像にお任せします…さ、中へどうぞ」


かなで「ふわぁ…大きなシャンデリアです。あ、あのマーク可愛いですね」


ディアン「気に入っていただけたようで何よりです、では、かなで様のお部屋へご案内いたしましょう」



(広間の中央の階段をのぼり 少し奥にむかうかなでを見つめる2つの視線があった)


モル「ついに来たか…」


アズ「みたいだな、おい行ってみようぜ!」


モル「馬鹿か貴様」


アズ「はぁ?!何でいきなり馬鹿扱いなんだよ!」


モル「女性の部屋に押しかけるなど 低脳のすることだ」


アズ「はぁあ?!誰が低脳だ!」


モル「貴様のことだ」


アズ「お前に言われたくねえよ!」


モル「煩い、少し静かにしろ。ど低脳が」


アズ「っつ…上等だよ、ぶちのめしてやる!!」


モル「はぁ…」



(一触即発の雰囲気をよそに かなでは部屋に通されていた)



ディアン「こちらのお部屋でございます。 いかがでしょう?」


かなで「うわわ、こんな大きなお部屋…良いんですか?」


ディアン「えぇ、もちろんです。そちらのクローゼットに必要な物は入れてありますのでご自由にお使いください」


かなで「えっ」


ディアン「着替えも何もかも 無くなってしまったのでしょう?」


かなで「…はい、そうなんです」


ディアン「あぁ、悲しい顔をしないでください 」


かなで「…すみません」


ディアン「いいえ、着替えたら食事にしましょう。シェフの腕によりをかけた料理を作っていただきますので」


かなで「はい、あのディアンさん、本当にありがとうございます」


ディアン「いいのですよ、かなで様、それでは、私は下で待っておりますね」



   (ディアンが居なくなった部屋で クローゼットを開け着替え始める )



かなで「あまり落ち込んでいては、ディアンさんにご迷惑をおかけしてしまいますね。気をつけましょう」


かなで「おぉ、黒いお洋服が多いですね、あまり着た事ないので新鮮ですが…どれにしましょう?」


かなで「うーん、決めました!このワンピースにしましょう…なにやら外が騒がしいような…」


   (廊下では、アズとモルが交戦中)


アズ「オラオラオラッ!!どうだ!」


モル「そんな攻撃はきかん」


アズ「くそがっ!!今度こそッ!!」


モル「何度やっても同じ事だ」


アズ「行くぞっ!!うらぁ!!」


モル「なっ、攻撃はフェィントで 体当たりだと…くっ」


   (かなでの部屋のドアに思い切りぶつかる2人 そしてそのままドアが開く ドーンと大きい音を立て、2人はかなでの部屋に倒れこむ)


アズ「どうだっ!俺様の勝ちだ!」


モル「くっ、この馬鹿力がっ…」


かなで「人がふってきました」


アズ「げっ、ここお前の部屋かっ?!」


モル「すまない…」


かなで「いえ、少しびっくりしましたけれど大丈夫です」


アズ「ん~にしても、もう少し発育がいい方が良いんじゃねぇの?」


モル「いや、これはこれで十分魅力的だと思うが」


かなで「?」


アズ「まぁいいか、着替えの最中に悪かったな!」


モル「邪魔をした」


   (そういい残すと 部屋を出て行く2人 残されたかなでは自分の状況を理解して赤面している)


かなで「着替え…?あっ! きゃぁあああああ/// 」


   (所変わって食堂)


ディアン「先ほどは2人は失礼しました」


かなで「いえ…」


アズ「んで、結局こいつが俺達のボスになんのか?」


モル「唐突だな」


かなで「あの…ボスとはいったい…」


ディアン「先ほど申し上げたお仕事のお話ですよ、かなで様にはこの悪の組織ブラックダイヤ団のボス、悪の女王ブラックプリンセスになって頂きたいのです」


かなで「私がっ」


はるか「あたしがっ」


2人:かなで「悪の女王?!」はるか「魔法少女?!」


はるか「は?あんたぶっ飛ばされたいの?!」


プティ「プティは冗談いわないっティ!」


はるか「なお悪いわ!!!いきなり現れて土下座するなり魔法少女になってくれって、あんたプライドないの?」


プティ「プティの頭一つですむなら、いくらでも下げるってぃよ?」


はるか「男前かよ!!つーか、魔法少女ってあれだろ?ひらひらした服着て、なんかよくわっかんない言葉しゃべってるやつ」


プティ「おぉ!知ってるなら話が早いっティ!早速この魔法のステッキを使って着替えるっティ!」


はるか「ぜってーいやだ!!」


プティ「なぜっティか?!魔法少女になれるのは、はるかしかいないっティよ!」


はるか「ありえねぇ!!いっちゃあなんだが、あたしはヤンキーだぞ?!こんなヤンキーが魔法少女って…ねーわ…」


プティ「はっ!!公園の方で悪の組織ブラックダイヤ団の気配がするっティ!!はるか!変身するっティ!」


はるか「だから!!しねーって!!」


プティ「ちっ…あああああ!!うっせぇえ!!!さっさと変身しやがれこの野郎!!!」


はるか「なっ…服がっ…っつつ!!!蠢く悪をぶっ潰す♪魔法少女プリティプリンセス惨状!!」


プティ「ぷてぃ~♪」


はるか「くっ…変身させられた…つーか、さっきの!あれお前の本性だろ!!」


プティ「なんのことっティか?プティは可愛いマスコットっティ!」


はるか「ぜってー嘘だ」


プティ「そんな事より早く公園に行くっティ!」


はるか「あーーもう!!わかったよ!!やってやるよ!!」


BP(ブラックプリンセス)「ほっ、本当に悪の女王になってしまいました」


アズ「へぇ、貧相な体だとお思ってたけどっ結構似合ってるじゃん」


モル「あまり失礼なことを言うな、まぁ似合ってはいるけれども」


BP「ありがとうございます、2人とも、それでこれからどうすれば…」


アズ「そうだな、街を破壊したいとこだけど・・・」


モル「早速来たようだな…」


プティ「そこまでっティ!」


PP(プリティプリンセス)「だー!!くそっ、てめぇ!!どんだけはしらせりゃ気が済むんだよ!!


プティ「プリティプリンセスはそんな言葉使いしないっティ!!」


PP「はぁ?んな事いったって…」


プティ:『『だめっティ』』


PP「ちっ、わーったよ!! 出たわね悪の組織ブラックダイヤ団!魔法少女プリティプリンセスが来たからには、貴方たちの悪事もここまでよ!」


BP「はわわ、なんだか強そうな人が出てきちゃいました」


モル「向こうもすでに見つけていたのか…」


アズ「厄介だな」


BP「どどどどうしましょう?!」


モル「焦らずに、お仕事ですから、落ち着いてこう答えてください」


BP「ふふふ、貴方がプリティプリンセス…わたくしは悪の女王ブラックプリンセス、貴方なんてひねりつぶして差し上げますわ」


PP「あぁ?ひねりつぶすだぁ?!」


BP「ひっ」


プティ『『プリティに』』


PP「ぐっ…そんなこと、私が絶対させないわ!!!」


アズ「ほら、こっちも言い返して」


BP「は、はい!えっと「面白い冗談ね、今日は気分が良いから見逃してあげる…次に会うときが楽しみね…それじゃアデュー」


PP「なっ待ちやが…『…ぷっティ』まちなさい!!」


プティ「逃げ足の速い奴らっティ・・・」


翌朝


かなで「それじゃあ行ってきます」


ディアン「いってらっしゃいませ、かなで様」


(学校の廊下 俯き歩いていたかなでは 誰かとぶつかってしまう)


かなで「まさか悪の女王になってしまうなんて…こんな事誰にも言えません…」


はるか「痛てえな、どこ見て歩いてんだよてテメエ」


かなで「ご、ごめんなさい…大丈夫ですか?」


はるか「…ん?…なんだ、かなでか」


かなで「あ、はるちゃん…」


はるか「あたしにぶつかって来るなんざ、どこの馬鹿かと思ったじゃん」


かなで「ごめんなさい、少し考え事をしてまして」


はるか「考え事?歩きながら考えるんじゃねえよ、危ねえだろ!…んで?」


かなで「え?」


はるか「え、じゃねえよ。何かあったんだろ?」


かなで「はるちゃん…でも、大丈夫なのです、新しいアルバイトを初めまして…そのことで考えてただけです」


はるか「あー、バイトか。実はさ、あたしも昨日からバイト始めたんだよね」


かなで「そうなのですね、はるちゃんも一緒ですね」


はるか「だな、まぁなんかあったらお互い相談しようぜ!」


かなで「はい!」


はるか「んじゃ、っ教室いくぞ…ってなんか騒がしくねーか?」


かなで「たしかに…はっあれは…」


アズ「よう!かなで!」


モル「ここにいたのか、これ忘れものだぞ」


かなで「アズさんにモルさん!?どどど、どうして学校に?!」


アズ「ディアンがさ、自分のいない間も3人でいろっていうからさ」


モル「というわけで転校してきた」


かなで「えぇえええ」


はるか「おいてめぇら!!かなでに何の用だ!!!」


かなで「はっ…はるちゃんに説明を忘れていました」


モル「何って弁当を届けに」


はるか「なんでてめぇがかなでの弁当をもってるんだよ!」


アズ「なんでって、一緒に住んでるからだろ?」


はるか「はぁあぁぁああぁああああ?!?!?!」


かなで「あぁぁ。はるちゃんの怒りゲージがまっくすですぅ」


はるか「てめぇら!!!ぶっつぶす!!」


アズ「げっ!なんだこいつ!!」


モル「おい、逃げるぞ!!」


はるか「まちやがれ!!!!」


かなで「あぁぁ皆さん待ってくださ~い」



プティ「第一段階 完了っティ…」




続く

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惡の花道 第一話「お仕事始めました」 ねむりねずみ@まひろ @sibainu_uta

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