そのころ世界はどうなっていたか!
ひだまりが繁栄し発展を遂げていたころ、ガチス統合国は危機に瀕していました。
世界中にケンカを売ったため、ソーラー連邦を盟主とする自由主義国と部分的な戦争になりました。
戦争自体は比較的小規模でしたが、その余波をすさまじいものでした。
まず、経済封鎖による物資の不足、とりわけエネルギーの不足が深刻になりました。
また、貿易についても主に海上輸送を自由主義国との断交によって大きく減少することになります。
こうして、物資の不足及びインフレが発生し、経済が暴走していきました。
ガチス国内にいる国民は戦争と経済封鎖によって苦しい生活を強いられるようになりました。
初めのうちはソーラー連邦憎しで国内をまとめていましたが、ガチスの幹部たちが苦しい国内情勢とは裏腹に自分と一族や仲間に便宜をはかっているという情報が頻発するにつれ国内世論が暴発寸前まで沸騰しました。
一説によるとソーラー連邦の工作員たちがガチス領内でこうしたネガティブ情報を拡散しまくっていたとも言われていますが、それが明らかになったのはしばらく後のことでした。
軍事的にはソーラー連邦にも引けを取らないガチスでしたが、それを維持するためのソフトパワーは極めて脆弱でした。
民間産業は壊滅状態に陥り、ごく普通の労働者たちが強い怒りをもってガチス指導者層に反対の意思を表しました。
治安維持のため、多くの血が流れましたが終わりのない苦しい生活の見通しのためについにガチスの民衆の多数は政府に反旗を翻しました。
そして自由主義国家がそれを裏に表に援助することでついにガチス統合国は滅亡することになりました。
かつてのガチスの領域を支配しているのは自由主義国の援助の元、複数の非ガチス統合国派のガチス人とその周りにいた諸民族の連合体でした。
少しづつ治安は良くなっていますが、しばらくは混乱が続く、そんな状態でした。
ひだまりの国は旧ガチスに対してどのように接したのでしょうか。
かつて、外国との過度の干渉で国力を漸減させていた反省から、可能な限り深入りをせず、国際社会が要求する最低限のお付き合い程度の接触を保つことで面倒な問題を回避することにしました。
ちなみにこの考えはコウメイたちが提案し若手官僚たちが形にしたのですが、細かい点は省きましょう。
さて、ガチスはこの辺にしてデンゲルについて次回は紹介していきます。
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