第97話 届け コウメイの思い

コウメイは選挙にこだわりをもっていました。

彼はなぜこだわりを持っているのか。

今一度彼の心を覗いてみましょう。


「私はデンゲル人に家族と生活をめちゃくちゃにされました、なので彼らの悪行が許せません。」


「それに私のほかにもそうした被害にあっている人は沢山いる、そうした人たちの無念を晴らすためにも何かをしなければいけない、私はひだまりでデンゲルが大きな顔をして悪行を行うのが嫌なだけで、デンゲル人そのものを否定するわけではない、その証拠にデンゲル人テレスについては全面的とは言わないまでもかなり彼の見解を認めているではないか。」


「彼らの悪行を止めるためにひだまりの一般大衆が出来ることは非デンゲル人でひだまりの民を大事にする政治家を選ぶのが一番有効なのだ。」


とはいえ彼もテレスに出会ったことによって考えが変わった部分もありました。


「ひだまりで起きているいろんな問題を見ると、デンゲル人だけが悪いわけではない、むしろひだまりの民の無警戒や平和ボケが原因で起きていることも多々ある、私はデンゲルの影響力をひだまりの国から駆逐したのちは、彼らと適切な距離で付き合うのが良いと思う、いつまでも敵対するのではなく彼らが悪行をやめればこちらも態度を変えればいい、たぶんこれは誰が悪いという話ではなく、デンゲルとひだまりの相性の問題なのだから」


こうして彼は反デンゲルの復讐者から現実をわきまえる現実主義者になったのでした。

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