第1話
「智也ー!起きなさい! 」
お母さんの声が部屋の外から聞こえてきてオレは目を覚ました。
「今日から高校でしょ!遅刻するわよ!」
「はいはい...」
”まだ6時なんだけど“という言葉は胸にしまっておく
「家を出るのが8時だからっていつまでも寝てたらダメでしょ」
いや、だからまだ6時なんだけど
「今日から高校生なんだからしっかりしないと!」
「今日は朝ご飯もうできてるの?」
「まだだけど...」
まだ朝ご飯はできていないらしい、まあまだ6時だしね
「ご飯できるまでオレは部屋で待ってるから」
「智也が作る日なんだけど...仕方ないからお母さんが作ってくるけど寝たらダメだからね」
忘れていたが、今日はオレが朝ご飯を作る日だった
「ごめんお願い」
朝ご飯を作る日を普段なら忘れるはずもないのに完全に高校生活が始まることで浮かれていた。オレの名前は”久田 智也“読み方は”くだ ともや“と読む、中学生の時、テストでは50~60ぐらいで普通、運動に関しては可もなく不可もないくらいの普通と言われるレベルで、顔立ちは自分では判断できないがブスと言われることもなければイケメンと言われることもなかった。まあ、普通ってことだと思う。でも自分のめんどくさい性格(人を意識しすぎる)のせいでボッチだった小学生時代があったからこそ、自分のダメだった部分をなくして中学生になってからはいろんな奴からの信頼を得て友達もできた。でも親友と言える友達がいなかった。だから高校生から友達は少なくてもいいから親友と呼べる友達を作ろうと思うそんなことを考えている時だった。
「ご飯できたわよー!」
「わかった、今行くから!」
それからオレはお母さんの作った朝ご飯を食べて支度を済ませた。気づいたら8時の5分前だった。
「行ってきます」
「気をつけていってらっしゃい」
そうしてオレは家を出た。
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