妖精 図書館 砂時計
図書館には妖精がいる。
この図書館に設置してある巨大な砂時計、砂が落ち切ると1日を示す、そんな砂時計。
砂を上にもっていくために反転反転をしていくので、その時間ずつずれが生じてしまう。そのために時折メンテナンスをする。
そのときに一緒になって妖精がメンテナンス作業を行うというのだ。
見てみたい。
僕は必死でメンテナンスの日を探り当て、その当日、図書館に潜入した。図書館は休館日だった。
人のいない図書館。静けさだけがそこにはあって。物珍しい感覚を持ちながら砂時計のところへゆっくり近づく。
じりじりと近づいてきた。あと少しで良く時計が見えるところまで潜入できる、あと少し。
「あれ、今日は休館日なんですけれど」
くそ、潜入がバレた。「あ、その」しどろもどろになりながら振り返った。
そこには確かに妖精がいた。人間ではあったけれど。胸には司書というカード。
その妖精は少しすらっとして長くて、一般的によく聞く小さく空を飛んでいる妖精ではなかった。
でも。
確かにこの図書館には、妖精がいる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます