君と別れ[春]

 一礼

 遠ざかる君の背

 桜吹雪


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 俳句って何だろう…。(定型を書け)

 ところでこの句(一応俳句だと仮定します)は三段切れなのですが、マジで三シーンというか三カットで出来ています。最初の段は誰かが一礼しています。この一礼、という言葉はただ礼と書くよりも丁寧というか感情がこもっているような気がします。たった一度の礼(多分、無言)に自分の全てを込めている、というシーンです。だからこの一段目は『一礼』の一言で事足りるのです。

 二段目は背を向けて行ってしまう誰かの背中になります。普通俳句で君は恋人ですけど別に違っても何の問題も無いレベルですね。遠ざかる背中を見ているという事は置いていかれる状態です。ここで別れの句だと分かりそうなので書かなくていいだろうと判断しました。

 最後の段の桜吹雪は花吹雪でもいいのですが(ほぼ同義)音数の収まりの良さで桜にしました。桜って言葉の音が綺麗ですよね。好きです。

 この段は前段の君の背中の映像に桜の花びらが入り込んで、画面を埋め尽くしていくように感じて欲しい!と思い書きました。吹雪なので大分多い様を想像してくださるとへ思いますが、所謂「桜に攫われる」という情景までは…難しい、ですね。ザーッと桜吹雪が通り過ぎて行った後には、もう誰もいないという所まで妄想しています。つ、伝われー!

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