サツマイモの正体
〈幼女〉朝顔は '
「ああ、早く王宮にいかなくては。それにしても王様はどうしてサツマイモを所望なのだろうか。」
' ヒューマノイドタイプ ' に変形すると朝顔は、やや口調が変わる。
少々?がさつなしゃべり方をするようになるのである。
王様がサツマイモを所望するのだろうか?当然の疑問ではある。
「王様がわざわざ、サツマイモを届けさせるわけがないと思うが?」カモノハシが指摘した。
「そうなのだ、あたいもそう思っていたところなのだ。」
ちなみに〈幼女〉朝顔の一人称は"あたい"であるようだ。
「俺も王宮までついていってやろうか?」カモノハシは親切にそう言ったが、朝顔は、
「お前は足が遅いからダメだ。」とむげもなく断り、
「じゃあな!」と言ってカモノハシを残し王宮へと向かうことにした。
***
〈幼女〉朝顔は川に架けられた橋を渡り、王宮への道を歩いていると、サツマイモが屁をこいた。
「は!サツマイモが屁をこいたぞ!さてはお前サツマイモではないな?」
「ふぁ~。サツマイモ?俺サツマイモじゃないよ。」サツマイモだと思われていたモノは欠伸をしながら言った。
さっきまで硬かったその物体は、いつのまにか柔らかいブヨブヨしたモノになっている。
〈幼女〉朝顔はその紫色をしたブヨブヨしたモノを放り投げると、
「お前、何者ぞ! ' 妖魔 ' の類か?」
「違うよ。見れば分かるだろう?紫スライムだよ。」
〈幼女〉朝顔がサツマイモだと思っていたモノは、紫スライムだったのである。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます