第27話 コアと異次元ハウスと中年


 家に帰り、異次元ハウスを見たいとの事。固有スキル欄にあったので確認。


ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・

異次元ハウス

異次元に繋がる扉を呼び出す事が出来る。

ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・


 こんだけ?

 とりあえず、壁に向かって呼び出してみる、と扉出現!


 扉を開けると、中は白い部屋で、青い球体が浮かんでいた。


「兄ちゃん、なんでコアがここにあるの?」


「俺に聞くな」


 中に入って行くと、皆んなついてこない。


「どした?」


「兄さんだけ入れるみたいっすね」


 戻って聞いてみると、見えない壁があるようで、俺以外は入れないらしい。


「コアだったら数人カズトが聞いたら入れてくれないかな?」


「聞いてみるわ」


 また1人だけ中に入り、


「つかコア小ちゃくなってない?」


 手のひらサイズのコアを持ってみる。


【IDカクニン、カンリョウ。

 イジゲンハウススキルショジシャトカクニン。

 マリョクフソク、マリョクヲジュウテンシテクダサイ】


「魔力流せばいいのか? こうか?」


 俺は手のひらに魔力が集まるようにする。

【ジュウテンカンリョウ】

 コアの輝きが強くなり、

【マリョクカジョウ!!】

 ビックリして手を離すと。


【……ありがとうございます、多すぎましたが充填完了しました】


「な、なんか言葉が流暢になってないか?」


 カタコトの聞きにくい言葉だったのに。


【魔力を頂く際、言語をロードさせて頂きました】


 へー、コアも成長するのかな?


「そっか、んでお前はさっきのダンジョンコアなの?」


【そうなります。ダンジョン消失と同時に、こちらの異次元ハウスの管理を任されました】


「んじゃお前に任せればいいんだな?」


【はい、管理は任せていただければと、ですがハウスの創造や魔力の補給などをお願い致します】


 管理人みたいなもんか、


「お前、言葉だけしか覚えられないの? 他の知識とかスキルは?」


【スキルは無理ですが、知識は問題ありません。ですが元となるデータが必要です。

 言語は魔力と一緒に、マスターから学ばせて頂きました】


「分かった、んじゃ扉の外にいる……5人か、中にいれてくれ」


【畏まりました、IDを確認、完了しました。入室を許可します。】


 手招きすると全員入ってきて、コアから創造の説明を聞く。で、この6人でコアに知識を学ばせて、作って貰うことにした。


「んじゃコア、また後で! 資料沢山持ってくるわ!」


 とゆう事で、中古本を大量購入してきて、コアに預ける。コアは早速本からデータを取り出していた。

 俺らはダンジョンクリアお疲れ様会を開催して、その日は終わり、翌日…………



 起きて、嫁と一緒にリビングに行くと、雑魚寝しているはずの馬鹿共がいない。


 探したが家の中には居ない……


「最後に異次元ハウスに居たけど、まさかね……」


 異次元ハウスの扉を開くと、


「どーしてこーなった?」


 死屍累々の仲間と、ビールの空き缶が散らばっている。

 それ以外は、緑あふれる湖のほとりにデッカい屋敷?


「キャー! 予想以上!」

 屋敷を見て興奮する嫁……


 そしてこっちを見ている、銀髪ゴスロリ幼女。


「お帰りなさいませ、お兄ちゃん」


 え? 誰これ?




 あの日、ダンジョンクリアお疲れ様会。


 俺は睡眠導入剤を飲んで、


「んじゃ導入剤飲んだし、そろそろ寝るわ。はしゃぎすぎるなよ」


「「「「うぃ〜!」」」」


 とゆうことで俺は早々と寝た。 


 美羽は、

「私はコアちゃんにこーゆうのがいいって伝えてから、すぐ数人のとこ行って寝たよ」

 とゆー事は、



「おきろ」

 モッチーを蹴り起こす。


「ん? カズトさんおはよう……え?」


「なんだこれは?」


 と聞いていないのか、モッチーは一点を見つめ。


「天使がいる…………」


 あ、こいつロリコンだった……


「お前が作ったんじゃないんだな?」


 返事がない、ただの変態のようだ。



 次、賢人を起こす。


「兄ちゃん、おはよ、……てかなにこれ? え?」


 次、ボブ。


「いたいっす、……え?」


 最後の1番怪しい奴に、


「ウォーターボール!」


「ゴボボボボ…ガハッゲホッ! はぁ……はぁ……し、死ぬっすよ」


「こいつはなんだ?」


 ロリメイドを指差して問う。


「あ、可愛いっすよね! コアが身体が欲しいって言うから、俺の好きなアニメを参考にしてブベラっ!!」


「お前はいつから、勝手にこんな事をするようになったんだ?」


「兄ちゃんの言う通りだ、俺は同い年くらいのバインバインちゃんだとあれほど言っただろ!」


「賢人、それは違う、お姉さんキャラの優しいメイドさんに決まったはずだ」


 …………はぁ。


「で、俺が寝てる間にコアに教育し、好きなタイプに仕上げてしまった、と言う事かね?」


「「俺らは未遂で悪いのはノセです」」


「違う! みんな途中で酔い潰れて寝たから、僕がかわって完成させたんだよ」


 と馬鹿トリオはほざいているので、


「美羽裁判官、判決は?」


「有罪」


 三人共俺らの朝飯を買いに行って貰った。

(ステータス落として歩き+結構遠いパン屋まで)


「んで、お前は身体は変えれるのか?」


「ほぼ人間に近い状態に作りましたから、無理だと思います。

 あとはMPの残量が残り少ないので、補充をお願いします」


 俺は溜息を1つ吐いて、


「どーすればいいんだ? コアが見当たらないが」


「頭に手を置いて、魔力を流して貰えば大丈夫です」


 頭に手を置き魔力を流すと、


「ら、らめぇ〜、こわれヘブッ」


「その声はなんだ!」


「チョップはひどいですぅ、こー言うと喜ぶと教えていただきましたので」


 …………またか、あの三人はお仕置きだ!


「普通にしろ」


 と手を置いて魔力を流す。



「結構入れてるけどどうなんだ? 大丈夫か?」


「アップデートで容量が増えました、でももうすぐ満タンです」


 MPを確認すると半分近く持ってかれてる。


「さて異次元ハウスが凄い事になってるが、これはどーゆう事?」

 今度は美羽に聞くと、


「えーっと、どーせならこんな感じがいいなぁ、と雑誌をコアちゃんに見せて、相談した結果になりますね」


 汗を掻きながら美羽が言う。


「まー美羽がいいなら、別に文句はないが。俺にも一言あってもいいんじゃないかな?」


「ごめんなさい!」


 まぁ、見た目はいいし落ち着く感じかな。てかモッチーが動かない。


「おい! そろそろ起動しろ!」

 と尻を蹴ると、

「いたっ! YESロリータNOタッチ」


「分かった、もーいい……」

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