第10話 サイトと中年

 モッチーもノセも賢人達となんら変わらず、ギャーギャー言いながらなんとかカード取得した。

 でもほんとゴブリンしかでてこない、ダンジョンだから下があるのかもしれないが探索は明日だな。


 家に戻ると、あるサイトが俺が言ってたことを書いているらしく見てみる。


ーー・・ーー・・ーー・・ーー・・ーー

『ダンジョン初心者応援団』

 ーこのサイトはいま流行りのダンジョンを分かりやすく丁寧に説明してあげる為のサイトだよ!ー


➡︎ダンジョンとは

➡︎ステータスについて

➡︎死なない為のQ&A


ーー・・ーー・・ーー・・ーー・・ーー


 ……リンリンか? 干渉しないんじゃなかったのか? まー、これが消されなければいいか。


「あー、多分これ大丈夫だ、このサイト知り合いに教えてやってくれ。」


「でもこれ消されるんじゃない? 数人カズトに聞いた話と変わらないし、半年後までに準備しましょうって書いてあるけど、なんでかは書いてないんだよね」


 美羽が不思議そうにサイトをいじってる。


「俺に教えてくれた奴っぽいから多分消される事は無いんじゃないかな?」


「こんな事もするの?」

 不思議そうに美羽が聞いてくるが、


「特定は無理だろ、多分……知らんけどな。世界がこれを知ってどう対応するかで状況は変わってくると思いたいけど」


 まー今後に期待するかな。



 リンリンside


『おー!閲覧件数上がってるー!人気サイトだね』


 リンリンは画面を見ながら手を叩いている。


『教えすぎるなよ、馬鹿の罰が決定したからそれの補助の為のサイトだ、世界もこれで早めに動くだろ』


 後ろに立っていたチリツカが疲れたように畳に戻っていく。


『またまたぁ、壱番君の負担が減るの嬉しいくせにぃ』


『そ、それはあいつが動けば危ないだろ! ただでさえ死にそうな顔のアイツが表立ったらこき使われて死んでしまうぞ』


『だね! 馬鹿は下に行ってギルド作るんだっけ? 準備大変そー!』


 デスクに置いてあったポテチを袋ごと抱えて椅子を回転させ遊んでいる。


『準備は他の奴の仕事だ。俺達は下準備、人間に危機を認知させて早急に対応せざる得ない状況にしなければいけない。まだ見つかってない扉もあるからな』


『扉置きすぎたかなー? もーけっこー死んでるし? 人間弱すぎ?』


『アイツの事だから分かって今頃動いてるんじゃないか? でも何も出来なくて苦しんでるならこのサイトを早く見つけてくれればいいが……』


『大丈夫、サイトにアクセスしてたから僕らが動いてる事分かったんじゃないかな!』


『早いな、なら自分のことに集中できるだろ! これを見て俺達の事を分かる人間はアイツだけだろうからな』


 チリツカはちゃぶ台の上の急須にお湯を注ぎながらホッとしている。


『そうそう、ウンガイの爺様がちょくちょく鏡見て確認してるらしいよ、仲間集めてダンジョン行ってるみたいだし』


『聞いてないぞ! ウンガイキョウのとこに行ってくる! くれぐれも余計な情報は流すなよ!』


『はいはーい! いってらー!』

 急須を置いて足早に去ったチリツカを見ながら溜息を吐く。


『人間なんて壱番君達だけ生き残ればいいと思うんだけどねー! 選ばれた者だけで……まー仕事だからやるけど』


 画面に向かい、リンリンは閲覧件数の増加を確認して画面を消す。


『仲間かぁ、壱番君の仲間なら僕も仲間に入れて欲しいなぁ』

 椅子から飛び降りる。


『僕も爺様のとこに行こーっと!』


 カズトside

 土曜日、昨日は結構夜遅くまであーだこーだと話てたが、結論としては様子を見るになった。


「レベル上げ行きますか?」


 モッチーは朝から元気だな。


「まーダンジョンだから一層だけじゃないだろうし、探索するか」


「ガンガン行こうぜ!」


「命大事にだろうがバカ! 装備もないんだぞ!」


 賢人の拳骨がノセに落ちた。


「俺が呼んだんだから突っ込んで死ぬようなことはするな、残機とかなくてリアルで死ぬからな」


「分かってないのはノセだけっす」


「ジョーダンですよ、分かってますって」


 まー昨日あんだけビビってたから大丈夫だろ。


「んじゃ行くか、美羽は留守番よろしくね」


「いってらっしゃい、絶対帰ってきてね! ケガしないよーにね!」


「「「「「うーい」」」」」


 さてここでモッチーとノセのステータスは、


ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・

ID 321509

名前 : キヨシ モチダ

種族:人間 /男

年齢:29 レベル:1

HP:60/60

MP:120/120


力:50

器用:40

丈夫:40

敏捷:60

知力:120

精神:100

運:30


職種:魔法使い Lv 1

SP:70

【スキル】

水魔法 Lv 1

火魔法 Lv 1 NEW SP5

杖術 Lv 1

魔力循環 Lv 1

身体操作 Lv 1 NEW SP5

身体強化 Lv 1 NEW SP5

生活魔法 Lv 1 NEW SP5

魔力操作 Lv 1 NEW SP5

精神耐性 Lv 1 NEW SP5


【固有スキル】

融合(物品を融合できる)

分解(物品を分解できる)


【称号】


ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・


ID 322661

名前 : チヒロ ノセ

種族:人間 /男

年齢:25 レベル:1

HP:60/60

MP:100/100


力:60

器用:50

丈夫:50

敏捷:60

知力:60

精神:60

運:20


職種:戦士 Lv 1

SP:70

【スキル】

剣術 Lv 1

盾術 Lv 1

瞬足 Lv 1 NEW SP5

身体操作 Lv 1 NEW SP5

身体強化 Lv 1 NEW SP5

生活魔法 Lv 1 NEW SP5

魔力操作 Lv 1 NEW SP5

精神耐性 Lv 1 NEW SP5


【固有スキル】

技夢想(想像した技をスキル化できる)


【称号】


ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・


 モッチーは知力が高いのと、自らの希望で魔法使いに。水属性に適正が高く基本職スキルとして覚えていた。

 全魔法を覚えたいらしいが土属性だけ適正がなかった、最初なのでとりあえず火魔法と生活魔法だけ覚えたらしい。


 固有スキルは融合が物品を融合させる事ができ、分解はその逆っぽい。

 適当なものが無くモッチーがその内自分で確かめるらしい。



 ノセはステータス低すぎて職業とスキルの瞬足で少し上げたらしい、固有スキルも変なので技夢想、想像して技を創り出すみたいだが謎だ。

 試しに色々やらせたけど何一つ起こらなかった、難易度高め? でもノセは何故かニヤニヤしてる。

 他のみんなに生産職にしろと言われていたが頑なに拒否って戦士になった。


 同じ戦士のボブが凄く嫌そうにしてた。

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