第3話 関係ない中年
『まずここは【天界】君達だと天国と言えば分かりやすいかな? ただ君達が死んでも此処にはまず来ない、別の世界だから【天界】として認識してくれ』
ん? じゃーなんで俺ここにいるんだ? 死んだのか? ……まー、質問は後にしよう。
『そーしてくれ、では君達のいる所は【星界】これのいくつもある内の1つだ。俺たちは君達のいる【星界】の管理者になるが、通常は不干渉、だが問題があればこの限りではない』
えーと、問題が起きたということかな?
『だいせーいかーい!』
リンリンが大袈裟に声を張り上げるが、
『うるさい! お前が出てくると話しが進まないだろ!』
『チリ君怒っちゃダーメだよ。僕にも壱番君とお話しさせてよー!』
『だから俺はさっさと……』
『なんでだよー……』
喧嘩し始めたよ……てか俺の考えが分かるみたいに会話してるんだよなー。
いいけど先進んでくれないかな?
爺いは寝てんなぁ、あー茶が美味い。
あれから爺い……爺様が起きてたらしく念話? みたいなので説明してくれた。
爺様の話では地球の元気が無くなってきてて元気を取り戻す為に休むそうだ。
(俺みたいなもんか……)
で休みに入る前段階がいま起きてる天変地異らしく、地球上の生物はあと5年もすればほとんど滅びてしまう。
でも管理者は不干渉なので観てるだけ。
のはずだったが、別の【星界】の管理者が地球の技術欲しさにコソッと干渉したらしい。
それが大問題に発展し【天界】の偉い人にバレて色んな人が今大忙しという事みたい、干渉した人は罰待ちらしい。
てゆうか5年で滅びるんだな、悔いを残さないように帰ったら考えないと……
『だから未来が変わるんだよ、生き残ると思うよー? 特に壱番君はねー!』
喧嘩終わったんだな、てかなんで?
『問題を起こした馬鹿、そいつの管理してる所が君達で言うゲームや映画のような所なんだよ』
チリツカが見る映画やゲーム?想像出来ないな……
『だよねー! モンスターウジャウジャ! 魔法バンバン! って感じのロープレなんかかな』
あー、それならわかる。ってか凄いな、その世界。
『ゴホンッ! そいつが君達の星から技術者をさらう為に【星界間転移】を起こした……が失敗し、今君達の世界に魔素が少しずつ逆流している』
『これがまた厄介で、元は止めたけど出ちゃったのは戻せないんだよー、てことで受け入れてしまおうと言うことだよ! 壱番君』
……おぉ……地球はどうなるの?
『5年後の滅亡は地球のエネルギー枯渇が問題だった。
地球が自己防衛、最終的には氷河期って言えば分かるかな? 冬眠みたいなものだが地球上のものは殆ど死滅。
何万、何億年と地球はエネルギーを蓄えることになるはずだった』
『人間が色々とやってたからねー、自業自得だね!』
「おぅふ、なんもいえねぇ」
『そこで逆流中の魔素を地球が吸収し、新たなエネルギーとして活性化、滅亡は無くなるが新しい問題がある。
地球には無かった魔素は地球の人間種が適応出来ない可能性が高い』
『他の種と違って人間って科学に頼り過ぎ! 種として進化諦めちゃってて弱いんだよねー!
このままだと魔素を取り込んで、新たな種に変化したモンスター天国か、対抗する為に馬鹿な人間が兵器使用での自滅。
強いモンスターには銃とかミサイルが効かないとは言わないけど、ちょっと弱いかな?
結局、核とか使っちゃって自爆! 生き物は生きて行けませんってのが予想されるよね!!』
あー、俺にも見えるわ、人間って馬鹿だしなぁ。
でもゲームみたいな世界になるのであれば、俺が呼ばれたのは……勇者、
『『『違う』』』
ですよねー……
『せっかく地球の問題が解決するのに人間が壊しちゃ勿体ない、少しずるいけど人間にも適応する機会を与える事になった』
核戦争がおきたら一子相伝の伝承者とか出てきそうだけど……
『アタタタってしたいよねー!』
リンリンが知ってたのにビックリだ。
『でだ、人が適応する為に俺らが動いて逆流しているものを閉じ込めて、段階的に解放する。その第1段階が君が見た扉だ』
『あの扉は設置するの大変だったよー』
え? あの扉って……
『地球の陸地のある場所に設置し、解放した。もう国単位で発言権の大きい者には分かるようにしてある』
『それも大変だったー! ハッキングして情報流して、数カ所だけ場所まで教えて、もー天界管理者総出で働きまくりー。
でも予想通りじゃなくて僕は凄く嬉しいんだょ! 壱番君』
大統領とかか? コイツらネットとか使えるのか? つか国がわかってるなら発表するなりしてれば、俺こんな事にならなくて済んだだろ!
『それは俺らの知らぬ所だ、どうせ自国の強化の為に秘匿したんだろう。
予想では軍隊などの情報を与えた者たちがファーストを得るはずだった、が君が行動した事で変わってしまった』
えぇー、それこそ俺関係なくないかなぁ
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