偏愛だらけのラブレター

matsumo

第1話 パンツくんの煩悩

毎日会えるわけじゃない

運が良ければ2日に一度

あなたはボクを手に取ってくれる

2人が出会ったあの時から

この想いはあなたとボク、相思相愛だと信じて疑わないよ

待ち焦がれた瞬間、それは至福の瞬間

その瞬間のために、ボクは生まれたんだ

あぁ、早くその時にならなかな

ボクね、あなたが指定した場所でずっと待ってるんだよ

仲間はたくさんいるけど、あなたの一番のお気に入りはボクだけだよね

ねぇ、早くボクを選んで

ねぇ、悩む必要なんてないじゃないか

早くボクを手に取って、あなたと一体になりたいんだ

ボクが生まれた理由は、きっとあなたの役に立つため

あなただってそうでしょう?

ボクがいなきゃ困るでしょう?

ボクはあなたが構ってくれないと、寂しくって色褪せちゃうかもしれない

カタチが変形するくらい、ボクを求めてよ

あぁ、あなたの体にずぅっとしがみついていたい

ボク達が離れ離れになるなんて、本当は嫌なんだよ

ボクだけを見てほしい

ボクだけを必要としてほしい

どんなにずぶ濡れになったって、熱くったって、風にさらされたって

この気持ちはいつもあなたにだけ注がれているんだ

ねぇ、一生あなたの傍に居させてよ

たとえクタクタになったとしても

あなたの傍が一番安心するんだ

あなたはボクの居場所

あなたはボクの存在意義

ボクだけが知っているあなた

誰も知らない、ボクだけのあなた

どんなに仲間が増えたって、ボクの気持ちは変わらないよ

あなたがボクを必要としてくれる限り

ボクはあなたのためなら、この身が擦り切れようと本望だ

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