めるへん☆いりゅ~じょん!

雪月華@33331111

赤ずきんとシンデレラ

私は赤ずきん!このシンデレラ城の主、シンデレラのレラ君とすんでるの!ここはね、いっぱーいの主人公たちが集まって、仲良く暮らしてるんだよ!みんなはここを【メルヘン島】って呼んでるんだけど、島ってほどちっちゃくはなくて、そこそこおおきーいところ!

今から私は朝御飯の時間!レラ君、もう朝御飯作っておいてくれてるかなぁ?


「おーい!!ずきん!おきろ!」


「おきろーなんていうわりにはレラ君ってば、ぜーんぜん、私のお部屋除こうとしないよねぇー!」


「バッッ!!!お前なぁ!俺は確かに本の中のシンデレラは女だが、男なんだっ!ったく!男女・・・しかも年若いが二人ひとつやねのしたって状況さえあぶねーのにさぁ!」


「・・・私、レラ君になら襲われてもいい・・・かなっ💖」


本音なんだけど、なかなか受け入れてくれないのがレラ君!


「かなっ💖じゃねぇって・・・。。。ほら、おきてんなら、飯食え飯!そのために食堂まで降りてこいや!」


「もーぅ・・・レラ君ってば、言葉遣いあらーい!」


「っるせぇ、ずきん!」


「はぁーい」


私、もっかいいうけど赤ずきん。通称ずきん。シンデレラのレラ君に片想いする15歳の女の子!レラ君は17歳、男。二つ上、なはずなんだけどなぁ(笑)


「ず!き!ん!はよしろ!」


「ごめんってぇ、レラ君、許してよぉ~」


なんだかんだ言ってレラ君は私以外の男も女もこのしろには置かない。それが少し嬉しい。


「レラ君・・・好きだよ」


「?なんか言ったか?ずきん」


「ずきん・・・かー!レラ君、私・・・ん、なんでもない!早くごはん食べよ!」


赤ずきん。これは単なる童話の中の仮の名前。まあいわゆるペンネームみたいなものだ。私の本名はレナ・レッドキャップス。変な名前でしょう?レッドキャップス、だなんて。レラ君にも同じく本名はあって、レラナーア・シンディーラなんだ。で、これは本の中のレラくんの本名。ここのレラくんはレランゼード・シンディーラ。これは私だけが知ってる、レラくんの秘密。レラ君、って呼ぶのは私だけ。だって普通、最後の二文字なんてあだなにしないもんね。


「なんだよ、なんでもないって・・・」


【食堂】


「ずきん。そういえばさあお前の本名って、なに?」


どくん。どくん。心臓、うるさい。この世界でのお互いが本名を知る意味を、なんで今思い出しちゃうかなぁ。

どくん、どくん。もう、うるさい・・・


「れ、レナ・レッドキャップス・・・だよ」


この世界でのお互いが本名を知る意味。それは

【結婚したい】

レラ君は覚えていってるのか知らないけど。

朝御飯のせっかくのレラ君の手料理の味がわからなくなるくらい心臓かどきんどきん脈打って。なんだか素のあとの記憶がいっさいないのはなんで?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る