第4話 陸上自衛隊 隊員は傷つかない

「隊長、あそこです。」


香取1尉はデルタ班と合流。人間を探していた。


「本当にいるのか?」


「300の木のしたですよ。」


「300?300・・・。あの動いてるやつか。おーん、人間っぽいな。・・・・・・。地図に書いといてくれ。」


「了解。」


「隊長よりアルファ、ブラボー、チャーリー班に告ぐ。5分以内にデルタ班の現在位置に集合せよ。繰り返す。5分以内にデルタ班の現在位置に集合せよ。以上終了。」


全ての班の地図に人間がいた場所を書き示すために一旦集める。人間がいたということはここも誰かの所有地かも知れないので、注意しなければならない。


かなり離れている班もあるため5分以内と言ったが、以外にも3分ほどで集まった。急に呼ばれたからか顔が強ばっている。


「現在位置から30°、300の木の下で人間らしき生物を発見した。注意するように。」


「隊長、第2小隊に無線で連絡しますか?」


「武器を持ってなかったし、1人だけだったからまだしなくてもいいだろ。」


「了解しました。」


「言葉の通じない状態で無理なコミュニケーションを取ろうとするな。最悪攻撃されるからな。・・・以上。散策再開!」






この状態の中で1人、喜んでいる隊員がいた。彼の名は佐藤俊昭(さとう としあき)2尉。彼は自称「異世界にいる隊員一のオタク」である。アニメを愛し、同僚が合コンで成功して続々結婚している中、彼は合コンにはいつも失敗していた。


「人間の街に獣人とか居たりして・・・。友達になってみたいな・・・。」


こんな彼の願いは叶うはずがない。他の隊員はそう思っていたが、奇跡的にもこれから叶うこととなる。







何時間過ぎてからだろうか。続々人の発見情報が無線から聞こえてくる。最初は誰かが見つかり、攻撃、もしくは偵察に来ている、と考えた。


しかし高確率でスコップのような物を持っていたため農民の可能性が高い。



一四三◯になり、帰る準備をする。


ここで地図に全ての情報を書き込むと三本の道が現れた。


「これって、三本の道に見えますよね。」


「明日も調査するか。」


「それが妥当ですね。」


「だよな、明日も同じように調査を行おう。」


「帰る準備は出来たか?」


「全員終了しました。」


「よし、全員帰るぞ!」


「「「やっと終わったー」」」


確かに疲れた。と香取1尉は思う。ずっと歩き続け、強い日差しに負けそうになり、もがき苦しんだ。それでも乗り切った。







第2小隊は苦戦していた。


木が重すぎて運ぶだけで疲れるのだ。一一三〇までに15mの木を6本倒して運んだ。たった12人で。もうこれくらいでいいだろうと思い、一二〇〇まで休憩して木をサイズに合わせて切り始めた。


休憩を挟んだおかげか、ここは以外にスムーズに進んだ。そして組み上げる。


ここら辺からほとんどの隊員が、楽しく作業を始めるという異常な行動が見られた。しかし作業ペースが少し落ちただけで組み上がる。


耐震性はとても低いものの雨は凌げる。まあまあな性能だが、今作れるのはこれくらいだ。仕方ない。


時間を確認すると一四四八だった。そろそろ第1中隊が帰ってくるかな?と思っていたらぞろぞろと帰ってきた。かなりしんどそうだ。ゆっくり話を聞いていて俺らは驚いた。この世界に人間がいるなんて。







あとがき


疲れました。第2小隊のシーンが少ない気がする?そんなの気のせいです!次はあちらの更新になります!今作も読んで頂きありがとうございました!

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