第135話1月7日嫌なこと探し
母がスケッチブックによかった探し的なことを書き留めてしている
日々 なんとか 自分を盛り上げようとする思いからなのだろうし悪いことではないのだろうけれど
個人的にはあまり好きではない
というのはよかった探しというのは現状の中からよかったことを 探そうというもので
一見素晴らしい事に見えるけれども それは現状という上限の中でのこと
なのでちょっと俺の性には合わない
今日楽しかったこととか良かったことを拾い集めても
それはもう過ぎ去った事で
そこではなくて 今日嫌だったことできなかったこと不快だったことをねじ伏せて踏みつけて
よりよい明日を作りたいと思うんだ
俺の場合は、だから嫌なこと探しなんだろうと思う
実際そっちの方が俺は楽しい
よかったことをかき集めるのはどうしてもどこかあさましく思えて 気持ち悪い
よかったことは単純に良かったなと思うし無理矢理良かったことを探して
時にはこじつけてよかったことにしてしまうのもなんか嘘くさいしね
できないことを書き連ねてそいつらを憎む敵として戦うぐらいの勢いの方が気持ちに張りが出る
ていうのはやっぱりどこかひねくれてるんだろうか
ていうのはやっぱり動き回ることのできる人間の、持っているものの理屈なんだろうか
こんな考えがのほほんと生きたかった母を追い詰めたのかもしれないと思うと
悩んでしまう
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