ぬくもり
勝利だギューちゃん
第1話
夢も希望もなかった。
幼い頃はあったと思うが、どこかに忘れてきた。
今更、取りに行くのも面倒だ・・・
かといって、今更見つけるのもおっくうだ。
なので、いつ死んでもいいと、進路希望に書いたら、
名ばかりの教師に怒鳴られた。
その教師は言った。
「私に給料以上の事をさせるな」と・・・
なので、言い返した。
「そう言う事は、給料分働いてから言え」と・・・
そしたら、退学となった・・・
人は、圧力には弱いのだ。
しかも、世間というのはとても、冷たい。
そして、群れる。
群れられたら、ひとりでは太刀打ちできない。
それに耐えれる程、メンタルは強くなく、逃げるように僕は町を出た。
家族?
知らん。
僕は施設で育った。
捨て子だったので、天涯孤独。
どの道、高校を卒業したら、自動的に施設は出る予定だったので、それが早まっただけだ。
しかし、おせっかいなのか、世話好きなのか・・・
それとも、仕事の一環なのか・・・
「ここへ行け」と、メモと手紙を渡された。
で、メモに書かれていた町へと来た。
「たく・・・暑いな」
もう10月だというのに、残暑が続いている。
「残暑が厳しいざんしょ」
親父ギャグで、少しは涼しく・・・
なれるはずがない。
それに、僕のキャラではない・・・
施設にいた頃から、その県内を出た事がなかった。
なので、新鮮ではあるのだが・・・
「確か、迎えが来ると」
時計をみる。
「まだ先だな・・・早く着きすぎた」
近くのハンバーガーショップで時間を潰すことにした。
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