第62話 POWER OF LOVE!アニサマで昴が歌う!

アニサマライブ当日。ライブは夕方からだが

朝からドーム前は行列ができている。

グッズの販売や、出演アーティストが

来るのを待っていたり等で騒いでいた。


そのアーティスト達は次々と会場に

やって来て中にはファン達にちゃんと

対応する者もいた。


昴はめぐみと美夜達と一緒に会場に入った。

ステージも席も出来ている。


控え室では大勢集まっていて、昴も色んな

人達と話をしていた。そこに昴が呼び出され

ステージで最終確認をした。


一度外に出て、昴は誘った皆と合流した。

来たのはチーム霧島、ミラ、風見ゆい達

、有坂みなみにそして、侑子だ。


初対面の人達も昴を通して話し合っている。


「昴、緊張してる?」

「俺がすると思うか?」

「でしょうね。でも、良い意味での緊張感

は持っててもいいと思うわよ。ま、一番は

楽しむ事だけどね」

「まぁ俺なりに楽しむさ」

「霧島、頑張れよ」

「ああ」


昴は侑子達と別れた。すると、さっきの場に

いなかったほのかが声をかけてきた。


「先輩」

「ほのか。なんでさっきいなかった」

「そんなのわかりますよね」

「まぁそうだな。ま、いいか。お前も

楽しんでいきな。せっかくドームでの

ライブ出しな」

「先輩から楽しめなんて。楽しめるかは

先輩次第ですけどね」

「なら、全力でやらないとな」


昴は控え室に戻った。後二時間後に夏の

最大イベントが始まる。客の入場が

始まり、アーティスト達は衣装に着替え

真剣モードに入る。


出演するアーティストはすでに発表されて

いるが、昴は発表されていない。


客達が席についた頃、アーティスト達が

全員集まれる部屋に居て、掛け声を

した。昴は当然しなかったが、少し

笑った。


そして、時間になりアニサマが始まった。


オープニングが流れ、最初は全員が

ステージに上がり、テーマ曲を歌う。


そこからそれぞれの出番を待つ。そうして

前半が終わり、一度静まり返る。すると

会場内にいくつかある巨大モニターに

文字が流れ初めた。


そこにはシークレットゲストの文字が

現れ、客達がわく。その後におそらく

日本音楽史上初、デビューしていない

人がドームでライブをすると言う

文字が流れ、さらにあの朝霧涼介と

ライブをした等の説明文に客達は気づき

始めザワザワし始めた。


そして、スポットライトがステージの

中央に照らされ、そこに白と黒衣装と

仮面をつけた、昴が現れた。


モニターにも映し出されているが、昴は

まだ仮面を取らない。


静寂が包む中、昴がショルダーキーボードを

かけ、そこで仮面を外した。その顔が

見えると黄色声援がドーム内にこだました。


そして、音楽が流れ、昴が演奏を始め

会場がヒートアップする。しかもそれが

すぐにアニソンのインストだとわかり

さらに盛り上がる。


ノンストップメドレーで十曲演奏し

メドレーが終わる。昴に歌はないと

知っているので、客達はこれだけかと

思ったが、再びスポットライトが昴に

当てられた。すぐに歓声がわいた。

音が流れ、さらに昴が歌い出した。


会場全体がどよめき、それは控え室でも

一緒だった。


「昴が歌ってる」

「嘘でしょ!あんなにうまいなんて」

「人は見かけによらないな」


控え室も驚くなかも昴は歌う。しかも

歌っているのはアニソンでもない昴の

オリジナルだった。


その曲の名前を昴はPOWER OF LOVEと

つけ、激しさと静けさを混ぜた曲に

なり会場は盛り上がりった。


歌が終わり、次のアーティストの番に

なりそこにREDWORLDが出て来て

さらに、そのまま昴が演奏に入る。


REDWORLDの次に美夜が出てまだ昴が

演奏をする。しかも、REDもそうだが

美夜もファンが一度も聞いた事ない

アレンジになっているのでファン達は

昴のアレンジかもと騒いでいた。


美夜が終わり、そして、めぐみが登場し

昴がステージに居続ける。めぐみは

今までで一番の歌をファンに聞かせた。


それも、背中合わせに昴がいるからだ。


そうして全アーティストが歌い終わり

最後に最初で歌ったテーマ曲をもう

一度歌い、初日のアニサマは今でに

ないぐらいに盛り上がり無事に終了した。


その話題はすぐにネットで騒がれ、昴が

歌っている動画が上げられると一日で

百万回以上再生された。

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