第3話

「そろそろバイトスタッフ集合時間だから

そっち頼む!」


「はいっわかりました、行ってきます!」


忙しく働く今日も、

恐ろしいほど

アドレナリンが出っ放しで

疲れないのは

彼のおかげだ


あの日以降も私は

彼のライブスタッフとして

それまで通り働いている


私の立ち位置はもともと

スターである彼から

はるか遠いところで、

バイトスタッフの配置や管理、

グッズ売り場の整列などで、

時々ダンサーさんの

お世話に駆り出されるくらい。


彼と直接対話することはない。


だから

今日も安心して遠目に彼の姿を確認して

愛でることが出来る


見つめるだけで幸せ。


これが

片想いの極意ー



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