勝利だギューちゃん

第1話

木枯らしがふいた・・・


秋はあったのか?

地球が秋という季節を、日本に到来させてるのを、

忘れてしまったのか?


それとも秋が、「私、行きたいくないから」と、駄々をこねたのか?

女というのは、駄々っ子でいけない。


女だからって、甘やかしてはいけないのだ。


「でも、君に女の子を殴れる?」

声がする?


「やあ、元気?久しぶりだね」

「昨日会ったろ?」

「私には、永遠に感じたよ」


たく・・・


「で、今日はどうした?」

「さっきの質問だけど、君は女の子を・・・いや、同性の男も殴れないよね」

「悪かったな。弱くて」

「いや、君は弱くないよ。とても強い」

「嫌味か?」

「半分はね、でも半分は本心だよ」


本心ね・・・


「で、秋の精霊さん、もう帰るのか?」


この少女は秋の精霊だ。


「うん。神様から呼ばれてね」

「一か月といなかったな」

「夏の精霊が、なかなか仕事が終わらなくてね」

「で、冬の精霊は?」

「彼は、早くに仕事を始めないといけないから」

「厄介だな」

「うん」


僕は秋が好きだ。

春は花粉症だから、夏は暑いから、冬は寒いから、

なので、残る秋になると言う、ある意味ではわがままだと思う。


「みんな、そうだよ」

「そんなものか?」

「うん」


そう、人はわがままだ。

でも、そのわがままが、発展させてと言っていい。


「ところで、僕が強いというのは?」


秋の精霊が、僕の心を差す。


「いじめにも、逆境にも、屈しない心だよ。」

救われるな・・・


「じゃあ、また来年ね。元気で・・・」


消えた・・・


来年までは、神のもとへは行けないな・・・

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る