鈴木力也

安西由美は僕の理想の女の子だ・・・。

だけど、この子の血は吸わない。

だって素直そうな子だからさ。

僕の事を一番に見てくれる、外見問わずにね。

僕は昔、由美に助けてもらったことがある。

醜くなって汚くなっていた僕を助けてくれたんだ。

それはまだ由美が幼かった頃だ・・・。

僕は不細工で体も弱く、川で溺れかかっていたところを由美が助けてくれた。

僕を見てもなにも言わずに

「大丈夫?怪我してない?」と。

由美は家に連れて帰ってくれて看病までしてくれた。

途中、母親に見つかって

「そんな蛙、捨ててきなさい」と言われ、

「ごめんね」とお別れをしたんだ・・・。

由美は泣きじゃくっていたな・・・。


僕は人間にしてほしいと何年もお願いした。

悪魔が僕を人間に変えてくれた。

ただ、血を飲まないと死んでしまうんだ。

だから、いろんな女の血を吸ってきた。

由美に出会うまで何人もの女性を襲った。

ニュースでは連続猟奇殺人とも言われている。

僕は捕まらない。











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