第2話 速報
もう、何日も食事をしていない。胃の時針は、正午で止まったままだ。
自分だけが辛いのではない、日本国民いや、愛すべき家族が目の前で苦しみ耐えている。
35になる妻は、テレビを見てボーッとしているが、もう精神的、体力的にも余裕がないと思う。
7歳の娘は、気が狂ったのか爪や髪を食べている。
「もうこの家族は終わりだ」と、思ったとき、焦ったような口調で話す声が聞こえてきた。
「速報です。
あまりの飢餓状態に幻聴が聞こえたのかと自分の耳を疑ってしまった。が、これは現実だった。
テレビの中にはスーツを着たアナウンサーが手元の紙を何度もめくりながら座っていたのだ。
この世の中は規制によって治められていると言っても過言ではない。その憲法などの規制を解除すると世界は荒れることに間違いない。
これこそ、世紀末だ。
こう考えていると、またもや、速報のニュースが流れてきた。
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