人類が宇宙に進出した近未来。
遠く離れた星々で暮らす人間たちを結びつけるのは五感を再現するネットワークで結ばれた仮想世界「天国への階段」だった。
しかし、通常の法秩序の及ばないその世界ではマフィアの非合法活動なども行われていた。
そんな世界でいつの日かその名を囁かれるようになったのがGTと呼ばれる黒服の拳銃使い。
彼は連合の一員であるモノクルという男の依頼で様々な荒事を片付けていくのだが、その中でやがて、この空間を裏から支配する存在に迫っていく。
序盤は設定を理解してから読まないと解りづらいですが、一癖も二癖もあるキャラクターたちがそれぞれの思惑を画策する中で単純な暴力装置として我のままに生きる主人公の存在が小気味いいです。
敵方の悪党たちも愛敬があり、読んでいくうちに存在感を増していきます。
アニメ風の構成で話を区切っているので話にめり張りがあります。
新しいタイプのSFアクションが楽しみたい方はぜひご一読を。