ソース・オブ・ライフ
蒼空院 叶舵
0.プロローグ
―2107年、日本。富士山噴火。
噴火開始から3日、相変わらず流れ続ける溶岩流や
同日、富士山、七合目付近。高温で人などいられるはずのないその場所で何らかの活動している者たちがいた。彼らは3メーター弱ある特別装甲の四足歩行のロボットを使って何かを捜している。富士の山頂付近で白、黒、グレー等、地味目の色をした数十体ロボットがまるで獲物を探す蟻たちのように群れている。このロボットは世界最先端の技術が導入され、火の粉や溶岩が直撃しても燃えることは無くへこみもしない。この場で言うならばマグマの中に飛び込まない限り、ダメージを追うことは考え難い造りとなっている。
『こちらチーム3《スリー》。話は本当だった。今、正に目の前にいる』
『こちらチーム1《ワン》。よし、そのまま生け捕りにする。直ぐにそちらに向かう』
『了解』
多くの都市がこの大噴火の影響を受ける中、遺伝子研究で業界をリードするニュー・ライフ・ボラトリー株式会社(New Life Laboratory(NLL) Company)が富士山で未確認生物を捕捉。極秘事項の為、その未確認生物がどのような生物だったかまでは外部に知らされることは無く、そのことについての発表すら世の中にはされてはいない。そして2年後、NLLは遺伝子操作で未確認生物と人との配合に成功したという噂が社内の片隅で流れていた。
また、同時期、アンドロイド開発を主に進めてきたフューチャー・システム・イノベーション株式会社(Future System Innovation(FSI) Company) によるAI開発が円熟期を迎えていた。世界的に注目が集まる中、FSIは新世代型アンドロイド、Gシリーズを発表。神の領域に届いたであろう誇りから、ゴッド(GOD)の頭文字を取り、Gと名付けた。型番はGの次にアンドロイド(Android)のA、そして数字が並びまたアルファベットが並ぶ。発表された第一弾としてGAー1Aから始まり、GAー100Aまでが生産された。その後も生産は継続して行われている。尚、NLL、FSI、どちらの会社も出資元はエターナル・ドリーム・メーカー株式会社(Eternal Dream Maker(EDM) Company)となっている。
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