第11話 俺と魔王と勇者さん (4)
それに今の時期日生の町はね、冬の牡蠣のシーズンだから夜の食事の方は牡蠣づくしだと思うから。特に冬の味覚の一つである牡蠣が、俺は大好きでね。今晩の料理の方が今から楽しみで仕方がないのだよ。
まあ、俺は、そんな訳もあるから出張だと言ってもね、傍から見ている皆さんも見ての通りで、大変に機嫌が良い訳なのですよ。
だから俺は、鼻歌交じりで、仕事のパートナーでもある営業仕様のハイエースを運転している最中なのだ。
〈ピカ──!〉
「……ん? えっ、何──?」
俺は思わず声を大にして叫んでしまったのだよ。だってさ、いきなり俺の目の前に突然大きな光の球体が湧いた──。だから俺は驚愕して、我が家の愛車の急ブレーキを踏んだ──。
う~ん、でも……。
〈ドッカァアアアアアアン! ガシャアアアアアアン!〉
と、凄い衝撃音や車内や俺の体に衝撃と振動が伝わってきたのだよ。
う~ん、どうやら、俺は光の球体と衝突をしたみたいだね……。
ッて、俺は何を呑気に落ち着いているのだよ。先程見なかったのか? 光の球体の中に人がいたであろう。二人も……。なのに、何故、俺は呑気にしていることが可能なのだ? 早く車外へ出て確認をしろよ。本当に光の球体の中に、人がいたのか? いないのかを? ちゃんと自分の目で確りと見て確認をしろよ。わかったな?
まあ、俺はこんな感じで、自分自身に言い聞かせ急かしたのだよ。
◇◇◇◇◇
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