雨上がりの空に
石島修治
無名の滝と虹の色
私は滝のような雨に打たれた。
その滝が世界三大瀑布だったり、
エンジェルフォールだったら、
幾分はマシだったかもしれない。
だが私が打たれたのは無名の滝だ。
そんなただの土砂降りに、
私はさらされたのだった。身も心も。
打たれている間は、
これが無限に続くものだと思う。
見渡す限りが災害で、
そこに光は存在しない。
太陽は厚い雲に覆われ、
容赦のない滝があざ笑うように降りしきる。
私は終わった。何もかも。
でもいずれ雲間は裂け、
希望の光が降り注ぐ。
私には虹の色を言い表すことができない。
おそらく誰にもそれはできない。
この世界は圧倒的に語彙が足りない。
幸福の色は無限にあるのだから。
雨上がりの空に 石島修治 @ishizimashuzi
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